ひまわり⑨上 | 1年だけ先輩。(基本お山)

1年だけ先輩。(基本お山)

やま。いちご。そうぶせん。

理解した方だけしか読まないでください(笑)
ごにんに心奪われ続け、眠る身体も起き出す状態です。

脳内妄想を吐き出す場として利用しようかなと思ってます。
ご気分害されたらごめんなさい。
※主軸は21です!

※妄想のお話です!ご注意ください。










【Side 二宮】





珍しく携帯が震え、時計を見ると22時。


ゲームの手を止め、通知を確認する。


大野さん?


慌てて開く。


『俺は言ったぞ。次はお前の番な。』


酔ってるのか、頬の赤い翔ちゃんとのツーショットの添付。


これは…部屋?インテリア的に翔ちゃんの家っぽい。


にしても大野さんの微妙に引きつった顔も気になるけど、この翔ちゃんのにやけ顔…。


まさか、成功ってことですか?


「まじかよ…」


何をショック受けてんだか。


俺、ちっちぇーなぁ。


『了解。えっち、下手くそだったら戻っといで。』


手早く打って送信する。


ま、こんくらいはね?


意地悪言ってもいいでしょ?


俺なりの祝福だよ。


おめでとう智。


幸せになって。




少し考えて、相葉さんの連絡先を探す。


『明日、相葉さんち行っていい?』


親指が送信ボタンの上で止まる。


笑える。


指先がちょっと震えんの。


こんな何百回も言ってきたセリフなのに。


思い切って画面にそっと降ろす。


俺の躊躇いなんて知らないように、すぐに送信済みとなる表示。


気持ちを落ち着かせるため、ゲームの世界に戻った。




しばらくして、今度は着信音。


まさかと思って慌てて手に取ると、そこには見慣れた四文字。


妙に緊張してしまうけど、出ないわけにはいかない。


「…はい。」


「ねぇー、いつも電話なのに何でメールなわけー?!」


開口一番何だそれ?


間延びした声に思わず笑って緊張が解ける。


「電話する気分じゃなかったのかもとか思わねぇのかよ、お前は?」


「そーなの?ならますます電話しなきゃね!」


「はぁ?俺の言ったこと聞いてた?」


「うん!電話する気分じゃないって、落ち込んでるってことでしょ?だったら元気にしてあげないとね!ニノ専用、元気印の相葉くんが!」


ああ、もう、このバカは。


何でこんなに可愛いんだろう。


何でこんなに愛おしいんだろう。


この人は俺の心をこうやって鷲掴みにする。


きっと、本人は無自覚だけど。


「…じゃ、元気にしてよ。」


「うん、してあげる。」


そう言うや否や、部屋に鳴り響くチャイム。


誰だ?


インターフォンを見るとエントランスじゃなく部屋の前のようだ。


端に服だけ映ってるから、誰かはわからないけど…合鍵を持ってる人ってことになるわけで。


まさか…大野さん?


「あ…ごめん、誰か来た。」


「いいよいいよ、そっち出てあげて。またね。」


「はーい、また…。」


後ろ髪を引かれる想いで電話を切り、足早に玄関に向かう。


ガチャっとドアを開けると、会いたくてたまらない大好きな人がいて、俺は息を飲んだ。