ひまわり⑧ | 1年だけ先輩。(基本お山)

1年だけ先輩。(基本お山)

やま。いちご。そうぶせん。

理解した方だけしか読まないでください(笑)
ごにんに心奪われ続け、眠る身体も起き出す状態です。

脳内妄想を吐き出す場として利用しようかなと思ってます。
ご気分害されたらごめんなさい。
※主軸は21です!

※妄想のお話です!ご注意ください。










【Side 大野】






「…おじゃま、しまぁす…」


すっげぇ小さい声になっちゃった。


案の定翔くんに「声ちっさ!!」って笑われる。


玄関に入った途端に何かいい匂いしたけど、これからだな。


なんていうんだっけこれ、でぃ…でぃふー?


…忘れた。


予想はしてたけど、オシャレすぎて…なんつーか…引く。





『妄想を現実にしてみる?』


なんてさ、結構冗談のつもりだったんだけど。


まさかの本気にしちゃって、翔くんヤ る気満々で。


期待してなかったわけじゃないけど…


でもそんなん、イキナリすぎねぇか?





悶々と悩みながら通されたリビングは、一言で言うとシック。


茶色や黒で統一されてる感じ。


自分の部屋との違いに情けなくなる。


うちなんて家具、統一性なくてぐっちゃぐっちゃ…。


てかまた違う匂いだし。玄関と。


あ、俺のあげたクッションある。


棚にはプレゼントしたフィギュアまで!


思わずニヤけた。


「あぁ…大事にしてるよ。」


俺の視線に気づいた翔くんが笑う。


翔くんはカウンターキッチンで何かカチャカチャしてる。


「嬉しい。ありがとう。」


「こちらこそ!あ、ソファ座ってて。」


「へ~い。」


ソファは革のいいやつ。


翔くんって選ぶものはオシャレなんだよなぁ。


服は絶望的に似合ってねぇけど。


勝手にテレビのスイッチを入れる。


流れてきたのは芸人がMCのバラエティのトーク番組。


「ビールでいい?ごめん、急で何も用意してないけど」


「あ、うん、全然」


軽く乾杯して、お互い喉に流し込む。


流れる沈黙。


テレビから流れる笑い声がいやに耳に響く。


……な、なんか緊張してきた……。


「智くん。」


ギッ…とソファが軋む。


翔くんが片手に体重を載せ、近づいてきたからだ。


「…な、何?」


声が裏返ってしまった。


んん、っと咳払いする。


「妄想…現実にしていいの?」


やばい。目がガチだ。


…てことは、俺が受け入れる側ってことだよな?


ニノとの時は俺が上だったんだけど…


流石に翔くんとは体格的に……


「キスして、いい?」


頬に手を添えられる。


だから待ってくれ、どっちが上なんだよっ?!


俺だってなぁ、流石にそれは覚悟っつーもんが…!


無言をイエスと捉えたらしき翔くんの顔が近づく。


あー…やっぱめっちゃタイプだわこの顔…。


じゃなくてぇ~!!


その時、突然部屋に響いたのは。


『ニノがナノで受けて立つ!』


気の抜けたニノのCMだった。


「あ!!」


「えっ?!」


超至近距離での俺の叫び声に飛び上がる翔くん。


「俺…写メ撮りたい!」


「はぁ?!今?!」


「うん!今すぐ!!」


全然納得してくれなかったけど、「付き合った記念に」と言うとめっちゃ笑顔になった。


単純なヤツでよかった~。


…逃げれたわけじゃねーけどぉ…。