神奈川県寒川町・飾職人の店【工房ヒロ】ブログ

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神奈川県寒川町で、ジュエリーの制作、リフォーム、修理などを行っている【工房ヒロ】のブログです。

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店主小池の作業動画を撮影してみました。


さて、今日はある年配のご婦人のお客様のエピソードです。
こういう仕事をしておりますと、お客様から元気をいただくというか、逆に幸せをいただくことも少なくありません。

そのご婦人は、体調を崩されて半年ほど入院されていたそうですが、ようやく退院することが叶い、当店にお顔を見せて下さいました。

『色々大変だったけれど、せっかく退院できたのだからまだまだこれからオシャレを楽しみたい。』とおっしゃって、小池が製作したオリジナルの指輪をお買い求めくださいました。

その場で指にはめた瞬間、彼女のお顔がパッと輝いて、いきいきとしたとっても素敵な笑みがこぼれました。
それを見て、こちらもとても幸せな気持ちになりました。

あらためてジュエリーの不思議を思います。
見ているだけで癒しとなり、身に着けるとウキウキする前向きなエネルギーを与えてくれる。
ジュエリーは、年齢を問わず女性を輝かせてくれるお薬のようなものだなと感じました。
今年の夏は、ゲリラ豪雨や梅雨のようなお天気が続き、各地の災害のニュースを聞く度、つい気持ちも沈んでしまう・・・という方も少なくなかったのではないでしょうか。

そんな空気を一瞬で青空にしてしまいそうな、カップルのお客様のエピソードをひき続きご紹介します。

結婚を控えたあるカップルの男性のお客様の企てたドキドキサプライズのお話です。

お2人で仲良くご来店くださったそのお客様は、結婚指輪をオーダーしてくださいました。


▲画像の左の2つがその結婚指輪。女性用はダイヤを散りばめています。
(※右の2つが見えづらくすみません。)

そして、一番右がエクセレントカットVVSIのダイヤをあしらった婚約指輪。

実は、この婚約指輪が彼の計画したサプライズ!!なのです。


彼女にナイショでこっそり後日来店なさった彼は、追加でこの婚約指輪をオーダーされました。

そうなんです。
結婚指輪だけをオーダーしたと思っている彼女に、同時に婚約指輪をプレゼントする計画です。

もちろんサイズは、結婚指輪と同じですから問題ありません。


完成のご連絡をしたところ、彼女を伴って現われた彼は、そ知らぬ振りで結婚指輪だけを受け取って帰られました。もちろんわたしもそのお芝居に一役買います。

帰ったと見せかけて男性は、彼女の隙をみて店にUターン!
こっそり婚約指輪を受け取られました。

それからどんな展開になったのか・・・

それはご本人たちだけしか知り得ませんが、想像がつきますよね。
後日、『大成功!すごく喜んでくれました。』という報告を彼からいただきました。

こんなサプライズを共有できる幸せを感じます。

お客様、ありがとうございました。


嬉しいことに、結婚指輪を作りたいというカップルのお客様のご来店が、最近多くなりました。


ちょっとした縁でご来店くださったある男性のお客様の、”結婚指輪をつくってほしい。”というオーダーは、わたしにとっても印象深いものになりました。

写真は、その指輪です。

工房ヒロ製作・結婚指輪

▲プラチナ:男性用:幅3mm・女性用幅2.5mm 女性用にはダイヤが1個入っています。
飾職人小池が一から製作した、正真正銘世界にたったひとつの2人だけの指輪です。(スタッフS)


エピソードをご紹介します。

後日カップルでお越しになったお客様は、ご注文くださったその日に、こうおっしゃいました。

”今日どうしても婚姻届を提出したい!”
そして、なんと
”指輪をつくってもらう記念に、証人になってほしい”


そのときの時刻は16時。もうすぐ役所の窓口が締まってしまう・・・。

一瞬驚いた私でしたが、奇しくもその日はうちの娘の誕生日。これも何かのご縁と、急いでサインをして差し上げました。
おふたりはそのままダッシュで役所へ。無事受理してもらったと後日報告してくださいました。

私も、わが子のことのように喜びがこみ上げてきました。


※あとでわかったことですが、婚姻届って24時間受け付けOKなんですね・・・。
知らなかった(^▽^;)


おふたりがいつまでも仲の良いご夫婦でいてくださることを、願っています。

ありがとうございました。

大手のジュエリー会社では、様々な工程を分業していますが、

工房ヒロは、全ての工程を小池弘之ひとりで行っています。


それがどれほど大変なことなのか、素人の私は理解できていないでしょう。

でも、彼の作業を眺めていると、その苦労の意味がわかるような気がします。


”お客様に、適正な価格で技術を提供したい。質も価格も納得してほしい。”


という強い信念と誇りが、それを支えているのだと、感じることができます。




「危ないよ」と言われつつ、小池弘之の作業をちょっとだけのぞいてみました。

この工程は、ごく一部です。


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▲石膏で作られたリングの型に流し込まれたのは、プラチナ。

この炉の温度は、1300℃を超えます。


ジュエリー制作の仕事の中で一番危険で、気を抜けない工程なのかもしれません。


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▲どろどろに熔けた中身の入った型を


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▲流水で一気に冷やすと、一瞬で水はゴワーッと沸騰します。

十分に冷めたところで、石膏を丁寧に取り除いている作業です。


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▲さらに特殊な溶液につけて、完全に石膏を溶かしていきます。

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わー!リングらしき物体が出てきました。

これって、いったいどんなリングへと美しい変貌を遂げるのでしょう。



”ジュエリーは、ときに女性にエネルギーを与えてくれるものなのだな。”


そんなことを実感するエピソードです。



最近、よくお顔を見せてくださるご婦人のお客様。


初めてご来店くださったときは、少し寂しげなお顔をなさっていました。

聞けば、お母様を亡くされたとのこと。


1つめのリフォームのオーダーをいただきました。

それは、亡き母の大切にしていたジュエリーを、蘇らせてほしいというものでした。



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写真がそのリフォーム後のリングです。

シンプルですが、流れるようなフォルムがとても美しく、アシンメトリーなデザインもオシャレで、優しい表情ですね。



できあがったリングをとても喜んでくださったお客様ですが、

その後、再び来店されたときのお顔は・・・。



まさに、生気が蘇った笑顔でした。


「嬉しくて、眠るときもつけているのよ。」


なんと、次々に他のジュエリーリフォームのご依頼をしてくださいました。

たくさんお持ちだということも驚きましたが、


小池の魔法にかかったようです。


(実際には、魔法ではなく、ホントの技と誠意なんですけどね。)



スタッフKは、あいにく、ジュエリーに縁がないのですが、母親を亡くしています。

だから、少しだけ、お客様の気持ちがわかるような気がするのです。


女性が笑顔をとりもどし、輝きを取り戻していく。

そんな力を、小池のつくるジュエリーはもっています。