『ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない (マイナビ新書)
ビジネス書を中心に読んでいる自分としては、ドキっとする内容のタイトルですが、著者は別にビジネス書を否定している訳ではありません。
ビジネス書を読むことで満足している人
ビジネス書に書かれていることを形だけ真似している人
ビジネス書に踊らされている人
etc
がいることを警告し、ビジネス書を正しく選び、そして正しく活用することをうたっています。
なので、タイトルを観て、「あ! 俺だ
」と思った人は絶対読んでおいた方がいい内容です。
」と思った人は絶対読んでおいた方がいい内容です。特にこの本の内容でいいなと感じたのが、(最後の方に書かれているのですが)ビジネス書の読み方。よくビジネス書を読んでも、アタマに残らない。というケースが多くないですか? それはそのビジネス書が駄本であるということもありますが、読み方にも問題があります。
ここでは、以下の2点の読み方を薦めています。
①本を最後まで読み終えた後、あらためて目次に目を通す
→読んだ後だからこそ、本全体の構成も、著者の言いたかったことも、自分にとって印象的だった箇所も、強い記憶となって定着するように感じます
②ツッコミ読書(文章に対して合いの手を挟むようにして読む)
→その一文に触れたときに、自分がどう感じたのかをアタマの中できちんと言語化しておく。
ビジネス書好きな方は、一読しておいても損の無い1冊です。
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目次
第1章 ゼロ年代のビジネス書幻想
第2章 ビジネス書の掟と罠
第3章 「ビジネス書」というビジネス
第4章 ビジネス書に振り回される人々
第5章 “そこそこ”賢いビジネス書とのつき合い方
第6章 ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない
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第2章 ビジネス書の掟と罠
第3章 「ビジネス書」というビジネス
第4章 ビジネス書に振り回される人々
第5章 “そこそこ”賢いビジネス書とのつき合い方
第6章 ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない
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自分を高めたいという意識は悪いことではない。が、自分だけで仕事をしている訳ではなく、また、これまでに培ってきたビジネスの慣習や社内的な約束事も、その功罪はともかく存在しているもの。それらをないがしろにしたり、都合よく解釈を変えたりするような部下がいると、正直、扱いに困ってしまう
ビジネス書は「このままではないけない」「世のサラリーマンはみんな勉強を怠らないらしいから、自分も何かやらなきゃ」といった漠然とした危機感をくすぐることで売れている側面があるジャンル
ただ、ビジネス書(とりわけ自己啓発や成功哲学の要素を含むビジネス書)を読むだけでなんとなくその気になってしまい、勉強した、成長した、きっかけをつかんだ、気づきを得た・・・みたいな軽い高揚感に惑わされてしまっていないだろうか。そうしてテンションが上がって前向きになれたようでいながら、実際は単なる思考停止に陥っているだけなのではないか
読書としていちばんの方策は、「安直な煽りに乗らないこと」を意識したうえで、「どんな目的を持ってビジネス書を読むのか」をよく考えながら目を通すことではないでしょうか
有能な実務者、優れたビジネスパーソンには、たしかにビジネス書を読んでいる人は少なくありません。でも、ビジネス書を読んでいるから成功したワケではないのです。自分なりに目的や問題意識を抱き、視野を広く持ち、何事にも貪欲に吸収してやろう・・・といったことを強く意識しているから、本もよく読んでいる、というだけのこと。
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