この本は、1997年に稲盛さんが書かれた『敬天愛人』を見直し、加筆されたものになります。
稲盛さんの本は、ここ1年で『生き方―人間として一番大切なこと
』『働き方―「なぜ働くのか」「いかに働くのか」
』を読ませてもらいましたが、この本も同じように良い内容ですね。特に経営者としてどうあるあべきか? そしてどうしていけば良いのか? という所が中心に書かれており、よりビジネスマン向けになっています。
自分も経営者になるために・・・と思ったのですが、この本の最後の方に
「人生を面白おかしく、楽に生きていきたい」というような人は、経営者になってはいけない
と書かれており、これを見て「やっぱ自分は経営者という器ではない」と改めて実感しました

ただ経営者ではなくとも、会社員として、いやひとりの個人として、人生を過ごす上で大切なことが書かれています。
「世の役に立ち、自分も幸せだった」と振り返って感じられるような生き方が、究極的には人々の求めている人生の姿であろう思う
そのような生き方をするために必要な考え方が以下ではないでしょうか。
すべての物事を「原理原則」にまで立ち返って判断していこうと決心した。言い換えれば、 「人間として正しいことなのか、悪しきことなのか」ということを基準にして判断し、 「人間として正しいことを正しいままに貫いていこう」と考えたのである
ぜひこの本を読んで、京セラ、DDIを立ち上げ、そして今回JALを再生した稲盛さんのその成功哲学をしっかりと学び、そして実践してきましょう。
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目次
はじめに
第1部 「フィロソフィ」をベースにする―稲盛和夫の経営
「フィロソフィ」が発展をもたらす
「人の心」をベースにする経営
原理原則を貫く経営
お客様のニーズに応える経営
未来へ挑戦する創造的経営
アメーバ経営と時間当り採算制度
第2部 「フィロソフィ」の根底にあるもの1―稲盛和夫の思想
人生の方程式
心に思った通りの現象が現れる
思いやる心
「情けは人のためならず」
第3部 「フィロソフィ」の根底にあるもの2―稲盛和夫の思想
動機善なりや、私心なかりしか
世のため人のために尽くす
心を高める、経営を伸ばす
フィロソフィで会社は甦る―日本航空再建に携わって
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うつろいやすく不確かなものも人の心なら、ひとたび互いが信じ合い通じ合えば、限りなく強固で信頼に足るもの、それも人の心なのである
すべての物事を「原理原則」にまで立ち返って判断していこうと決心した。言い換えれば、 「人間として正しいことなのか、悪しきことなのか」ということを基準にして判断し、 「人間として正しいことを正しいままに貫いていこう」と考えたのである
企業においても、個人においても、能力を未来進行形で考えることが重要である。あえて自分の能力以上の目標を設定する。最初に、今はとても不可能と思うわれるほどの高い目標を、未来のある時点で達成すると決めてしまう。そして、自分の能力を、その高い目標に対応できるようになるまで高める方法を考えるのである。
尊敬にまで達する、お客様との絶対的な関係を築くこと、それこそが真の商いではないだろうか
経営者は常にチャレンジしつづけなければならない。さらには、先頭を走る経営者が倒れても、その精神を継承した社員が、経営者の屍を乗り越えてチャレンジを続けていく。そのような企業風土を作らなければならない
「潜在意識まで透徹するほど強烈な願望を持ち続けることによって、自分の立てた目標を貫徹しよう」
「世の役に立ち、自分も幸せだった」と振り返って感じられるような生き方が、究極的には人々の求めている人生の姿であろう思う
自分の中に強固たる判断基準を持ち、それを信じ行動できるようでなければ、創造の領域で模索する間に、道を見失ってしまう
成功に至る近道などあり得ない。情熱を持ち続け、生真面目に地道な努力を続ける。このいかにも愚直な方法が、実は成功もたらす王道なのである
相手を大切にし、思いやるという行為は、一見自分達が損をするように見えても、いずれ思わぬ成果をもたらしてくれるものなのである
事業を行うプロセスには、事業を通じて「世のため人のため」という大義に尽くす姿勢がなければならない。この大義には私心の全くない、 善なる動機から生まれてくるものである
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