【読んだ本】高い塔を建ててみなければ、新しい水平線は見えない | kottsunのLogノート

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夢を実現する発想法
』 川口淳一郎 山中伸弥

iPS細胞の研究でノーベル医学・生理学賞を受賞した山中伸弥さんの、2012年7月に行われた講演会での内容。それに「はやぶさ」のプロジェクトマネージャを勤めた川口淳一郎さんとの対談。
そしてその川口さんが書かれた文章の3部で構成されている本になります。

この本を読んで一番感じたのは、
「これからは学んだことをを忠実に行うだけではいけない」ということでした。
新しいことにチャレンジし、その成果を出されたお二人だから言えることだと思う部分もあるのですが、ただよくよく自分の仕事でも振り返ってみると、現実でも徐々にその傾向は強くなっているように感じます。 

「高い塔を建ててみなければ、新しい水平線は見えない」

常に新しい道を拓いていくというチャレンジ製品を持って、仕事にでも何にでも取り組んで行きたいですね。

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目次
はじめに~失敗こそが成功へ至る道
第1章  未来の扉をひらく鍵
第2章  道はこうして拓けた
第3章  自らの塔を建てよ
あとがき~旧きは要らぬ新しきを知れ
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何か悪いことが起こった時は「身から出たサビ」。つまり自分のせいだと考える。逆に、いいことが起こった時は「おかげさま」と思う。

自分は何もしないくせに、人のことばかり批判するようではいけない。評論家になるよりも、自分で行動し、周りの人に評論されるような立場になれ。

目先の利益ばかりを追求していくと、進歩がなくなってしまうと思うんです。手持ちの財産をパッーと費やせばそれで終わりになってしまう、そうならないような研究が必要ないでしょうか。

メンバーが本当に、 「心」で動いてくれないとダメですね。決して給料が高いわけでもなし、ミッションは難しく、時間もかかる。だから心意気で動いてくれる人をどれだけ集められるかは本当に大切だなと感じます。

独創的じゃなくてもいいからまず実験に取り組んでみて、その結果をいろんな意味で見られるかどうか。独創力を発揮できるか否かは、そこにかかっているんじゃないかと思います。

恩師から「VW」という言葉を教わりました。科学者として成功するためには、この二文字が大事だというんですね。
ビジョンのVとハードワークのWの頭文字で「 VW 」。長期的な展望としっかりした目標を持ち、懸命に努力を重ねればその一念は必ず叶うということです。

「高い塔を建ててみなければ、新しい水平線は見えない」
そのチャレンジを疎かにすると、進むべき未来のビジョンを誤ることにもなりかねません。
科学者の使命はその境界に立ってフロンティアを拓く事、人類の活動領域を拡大するという一念を持ち、新たな道を拓いていくことだと考えています。

人間には必ず学びから脱皮すべき時期が来る。要するに、自分のやりたいことが何であるかがわかる、あるいはやらなければいけないことに自分自身で気がつかなければいけない。

どんなに不可能に思えても、絶対に「できない」とは口にしない。 「時間的に無理だ」とか「予算が足りない」と言った愚痴や不満も言わない。そして自分たちのやることを世の中も認めてくれないわけがないと思い込んでいる。

よく「機が熟す」と言いますが、 「機は熟すものでは無い」というのが私の持論です。
「機」が来るか来ないかは、その人の能力を示すバロメーターといえるかもしれません。
運不運ということも確かにあるかもしれませんが、いつまでたってもその運が回ってこないようであれば、自分自身にも問題があると考えるべきではないでしょうか。

まずは「こういうことがしたい」という明確なビジョンを持つ。そのために英語の文献を読まなくてはいけない、だから英語の勉強をしよう。夢や目標を叶えるためのプロセスは、そういう順番であるべきだと思います。そのためには時に背を伸ばし、顔を上げてみることも必要です。頼りなくても勇気を持って塔を建ててみることです。


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