
慶應義塾大学大学院で教えているジョン・キム准教授が、卒業し社会に出ていくゼミ生達に対して最後に行う講義『贈る言葉』をベースに書かれたのがこの本。なので社会にこれから出ていく、または出て間もない20代を中心に読んでおくと良い1冊。
社会人になって何年も経つ自分も、読んでいて頷くことが多かったです。自分も20代の時にこの本に出会い、それを素直に信じて実行していればと思います。(たぶんその頃はこんな本を読んでも、「あっ、そう」で終わり全く習得していなかったかもしれない。自分が色々社会にでて経験したからこそ、ここに書かれていることがよく分かります)
ちなみにタイトルである「媚びない人生」とは、
自分に誇りを持ち、自分を信じ、自分らしく生きるということです。
そのために必要なのが、「内面的な強さ」だとキム准教授は言います。
そして内面とは「感情」 「思考」 「言葉」 「行動」の4つをコントロールすることです。
そのためのヒントがこの本に書かれています。
===================================
目次
●はじめに 自分と向き合い、悩みなさい。そして、どんな瞬間においても、自分のことを信じなさい
●プロローグ 「強さ」だけが人間を独立した存在に導く
第1章●「今」と向き合う ~自然体になれる強さを手に入れる
第2章●自分と向き合う ~富士山でなく、エベレストを目指せ
第3章●社会と向き合う ~不可抗力に逆らわず、可抗力の統制に集中する
第4章●他者と向き合う ~絶対不可侵領域を持った自己を育てる
第5章●仕事と向き合う ~超ガラパゴス人材になる
第6章●人生と向き合う ~5年後の計画は立てるな
第7章●未来と向き合う ~純度の高い自分を創る
●おわりに 絶対不可侵としての自己を確立し、どんな状況でもそれを貫くことだ
====================================
自分と向き合い、悩みなさい。そして、その瞬間においても、自分のことを信じなさい
社会に革命を起こすことは難しく、時間がかかるものだ。しかし、内面の革命は今この瞬間にスタートできる。内面とは「感情」 「思考」 「言葉」 「行動」の4つで構成される。内面的なこの4つの強さがあれば自然体になれる。
自分自身で幸せの絶対的な基準を確立させること
幸せの基準を自分で設定できる人こそ、自分で幸せをコントロールできる人
不満も成長の糧にしてしまうこと
たとえ不満の原因が自分の外にあったとしても、その原因を自分の中で見つける癖をつける
そして不満を自分の原因に昇華できたなら、そのとき不満は不満でなくなる
自分も過小評価してはいけない。今回のない自信を持つことだ
孤独な時間、自分と向き合う時間こそ、絶対に確保するべき時間なのだ
努力してなかなか結果が出ないときほど、喜ぶべきだ。最終的に出る結果は大きくなると信じて努力し続ければいい。
共感なき賛同には説得力は生まれない。まずは相手を深く理解するところからスタートし、理解した上で、自分が導きたい最終的なゴールに向けて、相手を導いていく
物事を鵜呑みにする行為は、ある意味では自分を放棄する行為
ポイントを明快にする
自分に「Whats your point?」と常に投げかける。これを意識することで、ダラダラと話だけが進んでいって、結局、何がいいたかったのかがわからない、ということが防げる
逆に話したいことがはっきりしていないときには、人間は沈黙すべきである
自分の存在を意識することだ。何が自分の存在意義で、どうすれば自分の存在意義を高められるのか。それを認識しながら、仕事に取り組んでいかなければならない
あくまで結果だ。評価軸は結果であって、頑張ったかどうかではない。もし負けたのであれば、自分のがんばりを訴えたところで仕方がない。その結果と向き合うことである。
目的地に対する方向感覚、ハンドリングをする集中力、それを持続させる持続力。それが人生を正しい方向に向かわせるのである。
人生の価値= 濃度×長さ
媚びない人生