読まれている孔子の「論語」を、私も読んでみようと思ったのですが、難しくて断念したことがあります。
渡邊さんが書かれた論語に関する本を読むと、漢文なので人それぞれの捉え方が、逆に
論語の魅力であり、読めば読むほどいろいろな解釈もできて、おもしろい。というようなことが
書かれています。
でもはじめは、ひとまずどんな内容なのかわかるような簡単な論語を読んでみたい。
という方にピッタリなのがこの本。
たとえば「剛毅木訥、仁に近し」という原文は
「飾りっ気が無くて無口な人は、意外と人間愛にあふれている人だ」
と分かりやすく訳されています。
複雑な人間関係の中で、人として何を守るべきなのか、その心構えと実践を説いた「論語」
読んでみたいけど、なかなか読めない。という方もこの本をぜひ取ってみてください。
また書いていることも非常に良いことばかりで、かつ文庫本なので、常に通勤カバンに入れておき
暇な時間に読み返すのもいいかもしれません。
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◆まず実行せよ
「君子とは、まず行動を先に見せ、その後にものをいうものである」
◆思うことと、思い込むことは違う
教えられたことがただ学ぶだけで、さらに深く思索しなければ、単に知識を得るだけで知恵など
生まれてこない。
◆言動の作法
できた人というのは、言葉はゆっくりと話し、行いはきわめて敏捷である
◆途中であきらめない人
「力不足というのはいつも途中で諦めてしまうからだ。お前は力がありながら努力する気持ちが
少なくて、最初から自分の力を限定してしまっているではないか。もっとやればできるのに」
◆まずは志を固める
徳を養えば道を見失うことがなく、仁(優しさ)に従えば徳を常に働かせることができて、
ほかのものに惑わされることもなくなる
◆善行を継承する
私(孔子)は生まれながらにして物事の道理を知っていたのではない。昔の人の善行には
素晴らしいものがあるから、それを好んで休みなく学問を続けてきただけである
◆山が完成するまで
学ぶ者は山を築くように、平地に一籠ずつ盛り、他人がどうであろうと自ら進む人であらねば
ならない
◆責任
心のできた人は何ごとも自分の責任とするが、心のできていない人は何ごとも他人のせいに
する
◆言い訳は見苦しい
心のできた人は、過ちがあればすぐに改めるが、心のできていない人は改めるどころか、
言い訳をしてそれをごまかし、自分も人も欺く
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