きています。理由は単純に仕事量が増えているからで、とうてい今までままの仕事のやり方では
追いつきません。そのため残業が発生するのですが、残念ながら今働いている会社からは
残業代は一定金額しか出ません。
そのため一定の時間内で仕事が出来るためには? と考え行っているのが、単純な作業は出来る
だけ「仕組み化」してしまって、作業時間を減らすことです。
そんなことをずっと考えていることもあり、書店でみたこの本に目がとまりました。
たいていの「仕組み化」の本は単純に効率化のことしか書かれていないのですが、この本は
その仕組み化をまた違った角度から教えてくれるおもしろい本でした。
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目次
まえがき
Part0 仕組み作りが仕事になる
仕組み化が進んだ社会
仕組み作りを仕事にするための「新20%ルール」
Part1 仕組みの仕組み ▼仕組みを作る前に知っておきたいこと
仕組みはどんなふうにできているのか
身近にある「テコ」と「奴隷」を使った仕組み
Part2 仕組みを作り直す ▼目の前の仕事を20%の力でこなす仕組み
プログラマーに学ぶ「仕組み作り」の基本
プログラマーの三大美徳「怠慢」「短気」「傲慢」
日常業務を仕組み化してみよう
Part3 仕組みを使う ▼仕組みのコストとテストを考える
仕組みは使ってなんぼ
「使わないでなんぼ」な仕組み
Part4 仕組みを合わせる ▼チームで仕組みあうために
仕組みを合わせる基本ルール
上手に仕組みを合わせる
安全に"仕組み合う"ための仕組み
Part5 仕組みと生物 ▼「新しい仕組み」を作るヒント
生き残りの名人「生物」という仕組みに学ぶ
生き残るための仕組みを作る
Part6 仕組みの未来
「リソース重視」の仕組み作りが格差をなくす
新しい仕組み作りへリソースを投じよう
あとがき 本書ができあがるまでの仕組み
参考文献
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◆20%ルール
既存の仕組みを回す仕事を勤務時間の20%で終わらせ、80%を新しい仕組み作りに当てる
→作り上げた「仕組み」は時代とともに陳腐化する傾向にある。そのため常に新しい仕組み
を作り上げて行かなければならない
※仕組みを作る目的は、効率を上げることで余裕を持って仕事を行えるようにすること、
そして現場の負担を減らすこと
◆「テコ」と「奴隷」
あらゆる仕組みは「テコ」と「奴隷」というふたつの要素の仕組み合わせから成り立っている
「テコ」→自分の力を別の形に変換する道具
「奴隷」→自分以外の力を他から借りてくること = 「他力」
→他人に公式を教えて命令すれば、もっとたくさんの仕事ができるようになる
例)ディズニーランドでは、マニュアルやキーワードというテコで仕事のルールと判断の基準を
示し、キャスト自らが、顧客満足度の高いサービスを実現できるようにしている
※キーワード
S→Safety:安全
C→Courtesy:礼儀正しさ
S→Show:ショー
E→Effciency:効率
◆プログラマーの三大美徳「怠慢」「短気」「傲慢」
(1)怠慢な仕組み作り
・繰り返しにできるところを見つけ出す
・繰り返して使いそうな物は名前を付けて保存し、再利用しやすくしておく
・自動化できるところがないかを探してその方法を考える
(2)短気な仕組み作り
・置き換えられる要素がどれかを探す
・置き換えられないものをベースにひな形を作っておく
・要望に柔軟に応えられる仕組みを作る
(3)傲慢な仕組み作り
・機能ごとに仕組みを作り、メンテナンスをしやくする
・仕組みを作ったら自動化する手法がないかを常に考える
・作った仕組みは名前を付けて保存する
◆日常業務を仕組み化する
(1)仕事を定量化する
一週間の仕事内容を書き出し、それぞれの仕事の所要時間と、求められる成果・
実際に達成した成果を記入する →日報として書くと良い
(2)無駄な「車輪の再発明」を防ぐ
物事を仕組み化するのであれば、自分の欲しい機能がすでに存在するかどうかを
まず調べた方が効率的
(3)マニュアルで仕組みを共有化
マニュアルは常に更新されなければいけない
(4)仕組み化の効率を判定する
仕組みを作ってもコストパフォーマンスが悪ければ意味がない
◆自動化と自働化
「自動化」→仕組み自体に安全のための仕組みを組み込んでいまい、利用者が意識しないで
済むようにすること
「自働化」→いざというときに安全方向に動けるように自分自身の行動を習慣化すること
◆生物ならではの仕組みの特徴
(1)生きていれば、最適である必要はない
→「正しいこと」ではなく「生き残って」いることが重要
(2)一度使った仕組みは、失敗も含めて手放さない
→仕組みを取っておくためには、ひたすら記録を付けることが重要
(3)できることだけを行い、できないことは無視する
→知識を例に取ると、雑多な情報を大量に取り込んでも、何も身につかない。それより興味を
もったことについて詳しく知り、それをベースとして別の興味を追いかける。
そうすることによって初めて自分の脳内に知識のネットワークを構築することができる。
◆その他
・後で必要になったときにすぐ取り出せるようにすることです。ただし、そこで整理をしてはいけない。
大事なのは、検索できるようにしておくこと。つまり、その文書を検索するときに使いそうなキーワード
を思いつく限り、そのファイルの中身やタイトルに埋め込んでおく
・ひとりでは実現できないプランでも、それを一緒に実現してくれる人といつ出会えるかわかりません。
チャンスが来たときにいつでもつかまえられるよう、準備しておく
・これからの社会は、「リソース効率重視」とでも言うべき価値観へ転換する必要が出てくる。
「使えるものをどれだけ有効に使うか」がより重要である。
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