『嘘を見破る質問力』 荘司 雅彦 | kottsunのLogノート

kottsunのLogノート

主に、読んだビジネス書のこと、iPhone関連、パソコン関連のことなどを書いています。

『最短で結果が出る超勉強法』や『最短で結果が出る超仕事術』などでお馴染み、荘司雅彦さんが
数々の裁判の中で見てきた嘘の数々。そしてそれを見破る方法について書かれています。
 本の中にも出てきますが、嘘を見破ったからと言って、その嘘をついた人をとことんまで追い詰める
のは間違いで、あくまでその嘘を見破ることで、いざこざやトラブルを未然に防ぐことを主旨としています。
ビジネスでも相手を追い詰めると商売は終わってしまいます。商売が終わらないように、かつ自分が有利
に立てるようにするためにも、嘘の見破り方を学ぶのも良いのではないでしょうか?

-----------------------------------------
目次

はじめに

第1章   華麗なる芸術、反対尋問

第2章   人間の記憶は実にいいかげん!

第3章   悪意で嘘をついている相手に対して

第4章   女性は男性よりはるかに嘘が上手

第5章   専門家に太刀打ちするためには

第6章   法律家の論理

第7章   嘘の事例とその対処法

おわりに
-----------------------------------------

◆外堀を埋めて退路を断つ
 証人の立場になってみて、どのように逃げるのかを想定し、決定できるあらゆる逃げ道を事前に塞いで
 おいてから、決定的な証拠を突きつけるのが、真実を語らしめる有効な方法です。


◆人間の記憶はあいまい
 ・証人たちは、意識的もしくは無意識的に「つくられた記憶」に基づいて、「主観的」に真実を述べる。
  つまり、自分の「思い」や「推測」が、実際に生じた事実に関する、自分自身の「記憶」に変質して
  しまう。

 ・外部と内部からバイアスを受け続け、相応の時間が経過してしまうと、最初に与えられた「暗示」を
  自分自身が見た記憶に変貌させてしまう。


◆嘘の多くは記憶違い
 ・自分が思っている以上に人間というものは嘘をつくことが苦手である。そう考えると、信頼関係がある
  ような場合は、相手もしくは自分自身の「記憶違い」である場合が多い。

 ・相手の立場を損なわないように最大限の配慮をしつつ、動かしがたい客観的な事実を小出しにして
  いって、思い違いを相手が自分自身で気がついたようにもっていくのがベストである。


◆特徴的な嘘つきの身体動作
 ・目の動き
  →嘘をついている人の目の動きに落ち着きがない。
   男性の場合、嘘を言うとき、つい目をそらせてしまう
   女性の場合、嘘を言っているとき、目を合わせてくる

 ・指先の震えや貧乏ゆすり

 ・話すときの相手の手の動き
  「聞いて欲しい時」→手の動きは大きくなる(例、演説など)
  「聞いて欲しく無い時」→手が内側に縮こまってしまう

 ・話し方が単調な場合、早口の場合

 ・聞かれてもいないことを話す


◆相手の嘘を見破るより具体的かつ精度の高い方法
 ①ハッタリ
 ②左顔は右顔より素直 →顔の左側は感性を司る右脳によってコントロールされるため
 ③話を広げていって、突然、元の部分に戻ってみる →話が矛盾していないか確認出来る
 ④イエス、イエスで囲い込む →相手にどんどん「イエス」を言わせ続けて、逃げ場をなくしたところで、
                    それまでの「イエス」と矛盾する事実を突きつける
 ⑤わざと相槌を打たずに、じっと目を見て話を聴く
 

◆法律家の論理
 ①結論が先にあり
 ②「理由」は、結論をもっともらしく見せるための理屈(論理)としてのみ意味がある


◆理屈を考える手順
 ①先例を調べる
 ②有力な学者の学説を調べる
 ③自分で理屈を考える

反対尋問の手法に学ぶ 嘘を見破る質問力/荘司 雅彦
¥1,575
Amazon.co.jp