『口コミ伝染病』 神田昌典 | kottsunのLogノート

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主に、読んだビジネス書のこと、iPhone関連、パソコン関連のことなどを書いています。

尊敬する神田さんの本だということで、ブックオフで購入。書かれたのは2001年、今から7年も前のことになります。内容的にメールやインターネットに関することが全く出てこないということはありますが、それでも今でも通じるであろう内容に感服します。

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目次

第1章   井戸が枯れる前に水を汲め!

第2章   「口コミ5つの常識」を大研究する!

第3章   お客がしゃべりたくなる会社、無視する会社

第4章   あたなの会社で、口コミをコントロールするには

第5章   口コミを伝染させ、売上アップも同時に実現する5ステップ・プログラム

あとがき

518社の成功実績
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●勝ち組と負け組との差
 勝ち組は、変化を楽しむことができる。過去のルールや、成功体験を捨て去る潔さを持っている。
 負け組は、今までの成功体験にしがみつき、過去の延長で競争をしている。
 これでは頑張れば頑張るほど、体力を消耗させる


●商いの原点
 ・自分の売りたいモノを販売するのではなく、お客が欲しい物を販売する
 ・仕入れ先を喜ばせなくても、お客様から喜ばれれば、それでいい


●商品のライフサイクルと集客方法
 ・導入期
  広告宣伝に大金を投入するようなことはしない。この時期は、マスコミに記事を書いてもらえるように
  PR活動を重視したり、またこの本のテーマである口コミを仕掛けていくのがベストな方法
 
 ・成長期
  広告宣伝が、集客の主役にとって代わる。
  なお判断方法としては、①二桁成長を続けているか ②ライバル商品が急に増え始めたか 
  ③価格が低下したか。を目安にするとよい
 
 ・成熟期
  資本力のない会社がとるべき有効な手段の一つが、「専門化」
  商品を絞り込んで、専門化することによって、再び広告宣伝の反応が上向く

●口コミの脱・常識
 ①顧客満足が得られれば、口コミしてくれる
  →期待が低ければ、ちょっとしたことでもお客は感激する。そして口コミを始める。しかし、期待が
    高いと、お客はどんな素晴らしいサービスを受けても、感激しない。請求されたお金を払うだけ
    である。つまり期待と現実のギャップが、人の気持ちを動かす。

 ②商品が良ければ、口コミする
  →商品品質がいいことは、口コミにって売れていくための条件ではある。しかしそれは、あくまでも
   必要最低条件であって、十分条件を満たしていない。口コミになるための十分条件とは、「劇的な
   体験」である。

 ③悪い口コミほど、早く伝わる
  →食品業界、外食産業のような口コミが早く伝わる業界では、悪評に対しては、緊急性を持って
    対応しなければならない。しかし、その他多くの産業では、お客はあなたの会社について、
    あなたが思っているほど関心はない。

 ④口コミは、お客がするものである
  →口コミは社内から起こる。なぜならば、会社からの情報発信がなければ、お客には情報が届か
    ないからだ。情報がなければ、お客は話題にしようにもできない。

 ⑤口コミは、最高の宣伝媒体である
  →その口コミが、タダ単に幸運なケースなのか、それとも、仕組みとして再現できるケースなのかが重要。


●しゃべりたくなる感情の引き金
 ①不幸、災難、そしてスキャンダル

 ②崖っぷちから、逆転ホームラン
  →物語が作られたとき、人々の記憶に残り、話題に上りやすい会社となる

 ③十字軍に駆り立てる
  →「○○から友達を救ってあげよう」「私どもは、○○を断固拒否します」といった、悪と戦う姿勢を取る

 ④私のことを、分かってくれる
  →怒り、不満、不安、嫉妬、夢、喜びというお客の感情に、ほんの少しの時間、思いを寄せられるか
   どうか

 ⑤ヒーローになる
  →お客をヒーローにする。ヒーローになったお客は、しゃべりたい、しゃべらないと我慢できない。
    禁断症状に陥る

 ⑥行列に並ぶ
  →行列に並んだお客は、苦労して得たその希少な体験を話したがる

 ⑦コミュニティに参加する
  →人間は、自分が属するコミュニティに愛着を感じれば感じるほど、どうしようもなくしゃべりたく
   なってしまう。


●口コミの伝染プロセスでカギとなる設定条件
 ①伝染させる人
  →口コミを広げるためには、誰に鈴を付けたらいいのだろう?

 ②話題になる商品
  →紹介されたお客は、まずどの商品を購入するのか?

 ③話される場所
  →お客は、どこの場所で、自分の商品を話題にするか?

 ④話題となるきっかけ
  →トップ紹介マンは、どんなきっかけで、その話題を出すか?

 ⑤伝えられるメッセージ
  →トップ紹介マンは、どんな言葉を使って説明しているのか?

 ⑥記憶に粘りつくツール
  →話題になった商品を売上につなげるには、どのようなツールを作ればいいか?


●口コミ伝染プログラム
 ①お客様の声を集まる

 ②ニュースレターを発行する
  ポイントは以下の3点
  1.4色カラーでキレイに印刷しない。
     お客にしゃべってもらうため、そしてお客との結びつきを強め、他社への流出を防ぐためなら、
    丁重ではなく、親しみが湧くように作るほうがいい。そのためには、カラーである必要はない。
    印刷である必要もない。ページ数が多い必要もない。小学校の低学年の時に配られた文集
    みたいな物で十分である
  2.パーソナルな情報を入れる
     パーソナルな情報を出せば出すほど、相手も身近に感じてしまう
  3.お客のコミュニティを作る

  ※いい商品だが、売れないというのは、説得を要する商品であることが多い。そこで、その商品を
   使って感激した「お客様の声」を、ニュースレターに掲載する。1回だけでなく、連続で何回か掲載
   する。すると、情報が多くなるので、お客はその商品を欲しくなってくる。

 ③携帯できる伝染ツールを作る
   伝言ゲームを正確に行っていくためには、その際に、渡せる簡単なツールが必要だ。ポイントは、
   携帯できるかどうか? そして、配りやすいかどうか?
   このツールを、伝染力のある人に大量に配る。一度作ってしまえば、あとは、お客が伝導してくれる

 ④小冊子を作る
   内容が良い場合には、カタログに見えると口コミにはならないが、書籍に見えると口コミになる。
   カタログは営業ツールで、無料なのが当たり前。それに対して書籍は、本屋で売られているもの
   だから、価値あるように思われる
   書く内容としては、商品の購買判断の基準。商品を買う前のチェックポイントをお客に教えてあげる
   内容にすればよい。

 ⑤イベントを開催する
  ①~④までは量産可能な文章を通してお客と交流してきたが、最後は実際に会って、会話をする
  というプロセスが不可欠である。

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