花鳥文蓋茶碗
九谷焼
明治時代
径10，6ｃｍ 蓋をした時の高さ7，5ｃｍ
素晴らしい描き込みの蓋茶碗。
九谷焼とはセンスが合わなくて、
今まで「イイ！」と感じた作品に出逢えませんでしたが
やっと出逢いました。
しかも春にピッタリ！の豪華な花鳥文。
蓋も身も、全体を金の二重線で捻りながら区切り
❶渋い色目の三つの丸文と、真っ黒に塗りこめた地に、細い筆致で金の細葉模様を埋め尽くした模様。
丸文がまたなんとも細かい書き込み！
❷絵画的に描かれた葛の葉と花
❸様々の花を散し、その地を朱で塗りこめて
さらに金の粒を散し尽した文様。
❶、❷、❸が上から見て対角線の位置にに描かれます。
しかも、❸の花模様は2種類。
ごく細い筆で、緻密に繊細に描かれていますね。
素晴らしい描き込みです。
それぞれの模様にまたがって、
お腹の黄色い、モスグリーンの鳥が飛んでいます。
ちょっとデブチンですが、可愛い！
足を見てください。
繊細でリアルです。
お茶碗を構成する主色〈黒〉〈朱〉〈モスグリーン〉〈白〉は
歌舞伎の定式幕の色を連想させ、理屈抜きに古典的な印象。
対照的に花の描き方はハイカラな感じですね。
絶妙に、古典とモダンがコラボレーションしています。
高台に近い部分には余白があって、
密な模様ですがうるさすぎません。
高台には、金で括った茶色のラインに金色のドット。
伊万里では、このように高台にベッタリ強い色をつける作品は見かけません。
九谷的なデザインです。
高台の内に、朱を地色にした《九谷》の金銘。
まるでハンコみたいです。
内側は真っ白で、
外側の豪華な描き込みと素晴らしい対比をなしています。
¥5500 / 1p 限定10p→ 残1pのみ！→完売御礼
骨董水妖
店主白井澄子
京都市東山区古門前通大和大路東入元町367-4杉山ビル3F
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