最近読んだ絵本や本あれこれ | ことりの木ノート vol.2

ことりの木ノート vol.2

日々のくらしのささやかなできごと 人との交流 大好きな手しごと 絵本 やりたいことへの一歩一歩…
色々な糸を紡いでいつか「ことりの木」というぬくもりのある布を織り上げていけたらと思います。
そんな夢への覚え書きノートです。

6月半ばに

私自身の生活に少し変化がありました


そのことも多少あってか

珍しく体調を崩したりして…


ここのところ

すきま時間の外出はなるべく控えて

過ごしていました


中断してそのままになっていた本や


本棚の“ツンドクコーナー”

ホントはそんなのありませんが…笑

の本を

手に取ったり


久しぶりの絵本や本を再読してみたり


読書時間が増えています



そんな中から

心に残った絵本や本を

いくつか覚え書き


大好きな末盛千枝子さんの本です


『人生に大切なことはすべて

  絵本から教わった』

  末盛千枝子

 現代企画室


末盛千枝子さんのことや

その著作については

これまでも何度か書かせていただいています

 


ターシャ・テューダー

ゴフスタイン

シャーロット・ゾロトウ

バーバラ・クーニー…


多くの魅力的な作家

出版に関わる人々

その作品を通して


女性の生き方

家族の風景

仕事のしあわせ…


まさに“人生に大切なこと”…を語っています


人は本によって人に対する思いやり、想像力を身につけていくのではないかと思います。もしかすると、それは自分自身に対する想像力をかきたてるものでもあるかもしれません。自分にもなにかできるとハッと気がつく瞬間があるのかもしれません。

(太字は引用です)


「この人が関わっている本

 いいという本は

 なんだか無条件に読んでみたくなる」

ということってありますよね


末盛千枝子さんは

私にとってまさにその人です



『小さいわたし』

   益田ミリ

 ポプラ社


ひとつひとつのエッセイは

とても短くて

まさに“一瞬を切り取った”もの


目次を見るだけで期待がふくらみます


「入学式に行きたくない」

「横断歩道のじごく」

「おへその心配」

「トーンキゴウ」

「はんたい言葉」

          ・

          ・

          ・


益田ミリさんの

小学一年生の頃の

作り話ではない瞬間瞬間


楽しい、うれしいは

もちろん


子ども時代ならではの

ほろ苦かったり

恥ずかしかったり

「そんなこと⁉︎」っていう不安だったりも

リアルで


共感できて


わたしの記憶ではないのに

何か懐かしさを感じさせられます



このカバー袖の言葉は

石井桃子さんの

大人になってからのあなたを支えるのは

子ども時代のあなたです

という言葉に通じるものを感じます



わたしだったら


記憶の箱の中から

小学一年生の頃のどんな瞬間を


いくつ取り出すことができるかな?




思い出の絵本と

それにまつわる子ども時代のことを

エッセイとマンガで綴った


『おとな小学生』

  益田ミリ

 ポプラ文庫


もおすすめです♪




『保健室ものがたり』

   こんのひとみ

 ポプラ社


この本は

小学校や福祉施設で

「出前ライブ」を重ねている

シンガーソングライターのこんのさんが


会場で出会った子どもたち

親御さん、先生方から集めた

メッセージや

聞いたお話を

まとめたものです


隙がなさすぎる今の社会の中で

追い詰められ

逃げ場をなくしている子ども

もしかしたら大人も…


のSOSを感じることがあります


保健室の先生は

そんな子どもたちのおかあさん

時には親御さん、先生など大人にとっても



ときどき うとましがられてもいいから

いつも 子どもたちのそばに

いたいと思います

お医者さんのように

病気を治すことはできないけれど

苦しむ子どもたちにつきそって

励ましながら一緒に病院に駆けこみます

薬のように たちまちに痛みをとることは

できないけれど

痛がる子どもたちのお腹をさすり続けます


子どもが育っていく上で


人が生きていく中で

必要なのは


必ずしも

“真正面からの正論”

“効率のよい対処”

ではないのだと


改めて思い至ります


益田ミリさんの『小さいわたし』とも

偶然にリンクし

忘れられない1冊となりました


高橋和枝さんの表紙

挿絵も

とてもあたたかいです




こちらも


『ブルーがはばたくとき』

   ブリッタ・テッケントラップ 作

 三原泉 訳

 BL出版


とにかく

どのページも美しいです


ストーリーはいたってシンプル


光も射さない大きな木の一番下で

飛ぶこともさえずることも忘れた

ことりのブルー


その木のてっぺんに

ある日光り輝くイエローが降り立ちます


少しずつ少しずつ

ブルーに心を寄せていくイエロー


そして…


ブルーに歩み寄っていくイエロー


2羽の心の変化が

森の大きい木の風景と

ページの地の色とで

描かれ表現されていきます


どの場面も

額に入れて飾りたいです。.:*♡




ところで…


不思議なことにこの絵本からも


“正面からの言葉”

励まし、説得…そういうものではない


『保健室ものがたり』で感じた


本当の意味での

“傍らでの寄り添い”

のあたたかさ


そこから伝わるものの

“確かさ”や“深さ”みたいなもの

ああ…うまく言えない(涙)


が…

伝わってきました




私自身が毎日の生活の中で

無意識のうちに

そういうことの大切さや重みを


とても実感しているのかもしれません


読んだ絵本や本の

心に留まったことを

こうして書いていくことで


自然につながり


そのことに気付かされ


私がいちばん


驚いています(▰˘◡˘▰)