“ことり”のブログを書きながら思い出した絵本 | ことりの木ノート vol.2

ことりの木ノート vol.2

日々のくらしのささやかなできごと 人との交流 大好きな手しごと 絵本 やりたいことへの一歩一歩…
色々な糸を紡いでいつか「ことりの木」というぬくもりのある布を織り上げていけたらと思います。
そんな夢への覚え書きノートです。

気がつけば6月も下旬


前回のブログで

“つづく”、、、

みたいな終わり方をしたのに( *´艸`)

すっかりあいだが空いてしまいました ↓




あの時思い出していたのは

この絵本


おじいさんとハトとが紡ぐ物語です


『アンジェロ』

 デビッド・マコーレイ 作

 千葉茂樹 訳

 ほるぷ出版



アンジェロじいさんのしごとは、

古い教会の壁をぬりかえ、

彫刻に新しい命をふきこむこと。

ある日、仕事中によわったハトをみつけ、

しかたなく家につれかえって手当てをした。

はじめはぶつぶつ文句をいっていたのに、

やがて大の仲良しになって……。

(太字は絵本カバー袖の紹介文より

引用させていただきました)



アンジェロじいさん

はじめ、確かに面倒くさそうです( *´艸`)


でも、、、

だから

こころが通じ合うようになっていく様子が

ちょっとくすぐったくてあたたかい


そして

お互いに大切になればなるほど

だんだんと切ない・・・


実に細やかに

魅力的な絵と文章で

ふたりのエピソードと

心の動きが描かれているなぁと思います



回復したハトはある日

おじいさんの留守の間に

飛び立ってしまうのですが


大きな大きな教会の建物の壁を塗る

小さなアンジェロじいさんを


ときどき

遠くからみまもっている場面が

とても好き


ハトに再会したアンジェロじいさんは

すっかり年をとって

弱気になった自分の心と

衰えた自分の体のこと

思うように進まない仕事のことを

ハトに語ります



アンジェロじいさんと

ひとりで生活している実家の父が

重なります


このところ目に見えて足が弱り

外では 歩行器

家の中では 

かなり危なげなつたい歩き。


時折父の口からポロポロこぼれる

今までは聞かなかった弱音


ぼんやりと佇んでいる

後ろ姿


絵本の中のアンジェロじいさんに

重なります



『幸せの王子』の王子に

最後までつばめが寄り添ったように


『ことり』の小父さんが

最後にメジロに出会えたように


アンジェロじいさんには

寄り添ってくれるハトがいて

救われる思い




守りたい命


自分よりも大切に思える命の存在。



なんだか岩波ホールで

良質な短編映画を鑑賞したような


あたたかさが静かに心に沁みる

そんな読後感です



ああ…やっと


1ヶ月越しの宿題を提出した気持ちです

(▰˘◡˘▰)


それにしても

なんて美しい絵!