ケアは主に看護師が、
そんな大まかな役割分担で言われることがあります。
キレイに分けられるものでもないですが、ケアについて最近よく考えます。
ケアとは、「患者のお世話をすること」と言われることが多いと思いますが、
決して簡単なものではありません。
ケアは、その根底に「哲学」があり、
深い意味を伴うこともあり、
これは医者も是非学ばねば、と思い、
最近興味を持っています。
ケアに関心をもつきっかけになった言葉があります。
「ケアは、一方通行ではいけない 」
ケアする側と、ケアされる側。
表面上はどうしてもこの違いは生じますが、
それが心理的な負担になることがあります。
一方的に何かをしてもらうのは、
ありがたい反面、申し訳なくもあります。
受け身でい続けると、
してもらって当たり前になってしまったり、
やろうと思えばできることも、やる気を失ってしまったり…。
キレイゴトではやってられない世界です。
「一方通行ではないケア」とは、
どんなものでしょう?
情けは人の為ならず。
幸せは、与えるほどに増えるもの。
東洋では自利利他、
西洋ではwin-winの法則とも言われます。
ケアしていたつもりが、ケアされていた。
そんな感覚のようです。
ボランティアなどではよく聞かれる感想です。
「手助けに行った自分が、かえって元気をもらいました」
「必死に生きておられる姿に励まされた」
「人間」の幸せは、人と人の間にあるもの。
そんな心の触れ合いを大切にする医療を目指したいです。