【シャーマンキング 武井宏之】 いま目の前にある現実にとらわれずに信じぬく心こそが、自分の幸せ | 本好き精神科医の死生学日記 ~ 言葉の力と生きる意味

本好き精神科医の死生学日記 ~ 言葉の力と生きる意味

「こんな苦しみに耐え、なぜ生きるのか…」必死で生きる人の悲しい眼と向き合うためには、何をどう学べばいいんだろう。言葉にできない悩みに寄りそうためにも、哲学、文学、死生学、仏教、心理学などを学び、自分自身の死生観を育んでいきます。

信じ続けることが、強さであり、

信じ抜くことが、本当の幸せです。



■シャーマンキング 武井宏之


自分の進むべき道はで決めなさい

心とは
今 目の前にある現実にとらわれぬ
信じぬく心


小生にも守りたいお方が
かつて一人だけおりました

しかしその方を信じられなくなったあの日から
千年も続く後悔の日々は
はじまったのです。

今でもくりかえし続く
人間の心の闇の歴史

戦争にまきこまれる人々
悲しみを負う人々
そして数かぞえきれぬさまざまな諸行
それら全ての切なさの原因こそ
他と信じ合えぬことにありました

たとえいくら裏切られようと
信じる限り
こちらから敵対することなどなく
むしろ疑いを持たずにいられることこそが
何より自身の幸せであること
それが愛なのだということ

信じることをやめた小生のこの行いこそ――
人の闇そのものだったのです


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目の前の現実にも、とらわれない心が、信じぬく心。

いま目の前の現実は、必ずしも真実ではないから。


真実は、様々なヴェールに包まれて、

ときに隠され、ときに誤魔化され、ときに見て見ぬふりをされる。

特に、不都合な真実は。


信じたい人を、信じられなくなる現実が起きたときにも、

そこには何か事情があったのかもしれないし、

すれ違いや、誤解があったのかもしれない。

素直に表には出てこない本心の代わりに、

強がりや、照れや、ひねくれが暴走したりもする。

目に見える態度や、発する言葉は、確かに現実ではあるけれども、

それは、必ずしも本心ではないことは、珍しくない。


真実は常に一つ。

でも、現実は複雑で、分かりにくいことの方が多い。


目に見える、分かりやすい現実よりも、

目には見えなくても、分かりにくくても、

真実を信じ続けて、真実を信じぬく心が、幸せに導いてくれる。




【星の王子さま サン・テグジュペリ】
 いちばんたいせつなことは、心で見なくてはよく見えない


【ワンピース】
 疑わないこと、それが強さだ (シルバーズ・レイリー)


【ニーチェの言葉】 あなたをずっと信じていたかったからこそ、悲しみはより深くなる