さて前回の記事で書いたとおり水原の旧市街へ向けて徘徊していたのですが、暑さで少々ヘタってしまい、山越えの途中で休憩したりしておりました。緯度が高いとはいえ、やはり暑いものは暑い(苦笑)。
ということで休憩を終え、改めて坂を登ってピークに達したら、見えました見えました旧市街側の様子が。
下っていくと、旧市街から続く繁華街。しかし水原は城郭都市とはいえ、その城郭が市街形成にあまり影響していないというのも面白いもので、上から眺めてもどこが境目か、はっきりしません。ソウルもそうですが、城内外での差異が、ほとんど分かりません。
さて坂を下りきると、なかなか味のある通りに出ました。
石畳舗装で電柱も地中化され、なかなか良い雰囲気の街路に、これまた懐かしい佇まいの駄菓子屋?雑貨屋?が残っています。庶民的な通りかな?と思えば、進むにつれてヨーロピアンな雰囲気も。何故水原にこんな市街が?
なんか歩道のベンチで愛を語り合う男子もいましたが、結構いい雰囲気の市街地。お店も小洒落てて、地方都市とは思えない光景。若い世代も多く見かけ、なかなか楽しそうな雰囲気。なんか、ほんのちょっと、長野の二線路通り界隈を思い浮かべたり…
ここからは大通りへ出て、水原市を代表する建造物、八達門(バルダルムン)へ。
大通りの様子は、至って普通の地方拠点都市といった感じです。日本の市街地にも似ていますね。というか、ほとんど日本そのまま。しかし、少し歩いてゆくと見えてきました城郭の門が。
こちらが「八達門」、市街を取り囲む城郭に四か所設置された「門」のひとつで、ここが現在の水原市街地の中心になっています。欧州では城郭内が旧市街、外側は新市街(ないしは生産農地?)として明確に分かれているようですが、韓国では城郭外の門前に市が立ったりした関係で、城郭の内外を問わず市街化しています。八達門も、本来の出入口から都心のロータリーに機能を変えて、バス停に囲まれています(苦笑)。
さて門があれば城郭もある訳で、日本では見られない城郭都市の様子を見ようと歩を進めます。
先ほど下ってきた山に向かって、城壁が伸びています。おお、これが城郭か…とは言いつつ、市街地ではなく山に伸びる様子ではイマイチ城郭「都市」という風情はなく…。では「市街側の城郭を見よう」と、反対側へ歩いていきます。
城郭内は道路幅が微妙に狭くなっており、ほんのりと歴史都市を匂わせている、かな?道端にはトラックにスイカを山積みにして売りに来ています。暑いのでそこそこ売れてた、かな。
そんなこんなで城郭を探すも、門の周辺は城郭が消え、商店街になっています。
周辺には、これまた日本にもありそうなアーケード商店街も。
こんな光景を見ながら進むと、広場的な空間が現れました。なにか、商業施設っぽいものもあります。城郭をイメージしたのかな?広場の横へ目を移すとは、バラック街も向こうに城郭が見えました。
初めて目にする「市街地を仕切る城郭、この辺りはちょっと「城郭『都市』」っぽい雰囲気もあるかな…。城郭そのものは小高い丘を上り、稜線に沿って北へ続いています。
市街側の様子を見ると、速攻で途切れてました…
城郭内は、半スラムっぽい雑然とした市街地で、いわゆる欧州の城郭都市とは完全に様子が異なりますね…。個人的にはこういう市街地は好きなんですがね。
さて散策もそろそろ終えて、次の街へ移動すべく、メインの街路へ移動します。道中ふと見ると華城行宮の様子が見えました。世界遺産なんですが、平日の午後とはいえ、ちょっと人が少な過ぎるような…
ということで、バスに乗って次の都市へ向かいます。次は、内陸の龍仁市へ。
(つづく)