韓国のりもの見学ツアーふたたび その5 龍仁市ぶらぶら&軽電鉄 | せき@息抜きブログ

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最近は介護ネタも出てくるかも。

さて予定外の長時間を市街散策で費やし、食べるはずだった昼食も食いそびれた昼時の水原市。バス停前のミニストップでおにぎりを買ってぱくつき、来たバスに飛び乗ります。目指すは龍仁市、内陸へ20kmほどの移動です。

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バスは京畿道のG-BUSシステム標準仕様で、液晶モニター式経路図も設置。いやー、これは本当に日本のバスにも導入して欲しいです。当該系統の経由地と停車する停留所が細かく確認できて便利なのです。バスに関しては、韓国の都市圏の方が日本より格段に便利です。

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バスは水原市の中心市街から郊外へひた走り、丘を登り始めると韓国らしい団地群と共に少々ハイクラスっぽい住宅地も見えます。そう言えば、この丘陵地はソウルのアッパークラスの移住先にもなってたんでしたっけね…
そんなこんなを考えながら車窓を眺めていると少々賑わいのある市街地が。地下鉄盆唐線の器興駅付近の市街地で、龍仁軽電鉄の高架軌道も現れます。ここから少しの間はニュータウンセンターor龍仁市の郊外拠点のような地区。大学も幾つかあり、学生街にもなってるのかな?

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このまま龍仁市街まで続くのかと思いきや一旦山林を突き抜けるように道は進み、暫くしたら改めて市街地が出現。ここが龍仁市の旧市街のようです。

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広幅員の道路から軽電鉄が川沿いへ離脱したら、バスも市街へ入る旧道へ。市街地内の旧道とはいえ4車線で歩道もあり、それなりに立派。しかしバスの運行本数も多く、路上駐車もあるため雑多な雰囲気。まあ、都市の賑わいと言えば、そんな感じかな。しかし平日の午後なのに結構な人が居ます。若い世代も多いのですが、学校は?

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さて韓国で市街地となれば、まずはバス停チェック。赤(朱色?)が基調の水原市とはまた趣が変わり、木の素材感をアクセントにしたバス停デザイン。BISモニター&発着全系統の経路図、駅名標に近いバス停名表記などは当然完備。全てのバス停がこのスタイルではありませんが、主要停留所はほぼこの形態で、バス待ち環境は良好。郊外部では駐輪場併設バス停も見かけました。バスは、かなり進化しています。

さて市街地はどんなものかな?と足を踏み入れましたが、ここはまた、いい意味で「ごった煮」的な街でした。

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賑々しい通りの正面に大型商業施設(ロッテプラザ?)があり、脇道は雑多な商店がならぶ繁華街。整備された街路もあれば、日本のアーケード街のような通りもあり、本当に様々な要素が詰まっています。そう言えば、商店街の中や川沿いの裏町的な場所には食肉加工場や卸の店も。昔は韓国有数の食肉市場があり、それが故に市街化した街だそうで、その名残なのでしょうか。

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さてその川沿いに出たら、軽電鉄の高架軌道が現れました。河原には自転車道が見えます。韓国では自転車の利用促進が国を挙げて進められており、自転車道の整備が急ピッチで進んでいます。しかし河原だと日常利用には適さないと思うのですが、とにかく「自転車道を造る!」ということなんでしょうかね…

さて時間もかなり押してきたので、このまま軽電鉄に乗ろうと駅に向かいました。

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駅はそこそこ立派。議政府軽電鉄よりは鉄道駅らしい雰囲気で、釜山金海軽電鉄の駅と似たような雰囲気。車両も他の軽電鉄に比べたら大型ですし(17m級?)、ライトレールとはいえ龍仁市の基幹路線として位置付けているんでしょうか。

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ホームは、とりたてて珍しいものはなく、ホームドアではなく安全柵&センサー監視という形態となっています。ここは経費節減を図ったようです。鉄輪式なので軌道は鉄道そのもので、それ故に高架の構造が少々ゴツくなっているような…。駆動方式は日本のリニア地下鉄などに用いられている方式のようで、軌道間にリアクションプレートがあります。

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鉄輪式なので乗り心地は一般的な鉄道と全く変わらず、騒音も鉄道と同等。ロングレールを採用しておるのでポイント部分以外では継ぎ目音はほとんど発生せず、カーブでの軋み以外はそれほど気にならないレベル。しかし「今まで無かった」ところへの導入なので騒音は問題になったようで、それも一因で開業が2年も延期されていました。
スピードは…、鉄輪なのでそれなりに高速走行が可能なはずですが、先述の騒音問題や軌道の施工不良なのか不自然な徐行区間も多く、途中駅で降りて軌道を見てみたら、ん~、なんか、ちょっと不自然、かな?

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直線区間ですが何故か25キロ制限がかかっていて、写真の写りのせいか、なんか路盤となる高架橋に段差みたいなものが生じてるような…。もしかして高架軌道の高さが揃っていないのを無理矢理つないだ?と思ってしまったり。まあ、今のところ脱線せず走っているのなら、大丈夫なのかな。鉄道はかなり荒れた路盤でも速度が遅ければ滅多なことで脱線しないみたいだし…

など後半は半ば「あら探し」みたいになりながら、起点の器興駅に到着。ここからは地下鉄盆唐線に乗る予定でしたが、時間がないので広域バスでソウル駅へ直行します。しかし鉄道よりバスの方が早いだろうと「普通に」思ってしまうのが韓国の実情。都市鉄道の整備もそれなりに進んだので、次は速達サービスを充実させて欲しいところです。盆唐地区には高速別線(新盆唐線)が開通していますが、他の区間にも急行サービスを…

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さてバス停はどこかな?と思いましたが、駅南側の交通広場は工事中で、現在はほとんどのバスが路上バス停を使用。広域バス用を探して、ソウル駅行き5000番にライドオン!京釜高速道路を経てソウル都心へ一直線!

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(つづく)