出生率低下と少子化対策 ――朝日小学生新聞から―― | ことのは学舎通信 ---朝霞台の小さな国語教室から---

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 今日(7日)の朝日小学生新聞1面の「ニュースあれこれ」は、出生率が過去最低となった、という話題と、少子化対策として児童手当を増やす、という話題であった。

 すでに見飽きた感がある。

 少子化対策は何年も前から行われているが、出生率は下がり続けている。

 対策が機能していないのである。

 それについて、原因を調査したり、誰かが失敗の責任を取った、ということは耳にしたことがない。

 相変わらず、子育て世帯にお金を配るだけである。

 少子化が話題になる度に、政府はお金を配ってきたが、一向に改善されない。

 そろそろ、お金以外の少子化の原因を考えてみるべきである。

 

 少子化の原因は、二つある。

 ひとつは、婚姻が減っていることである。

 未婚者が増えれば、出生率が下がるのは明白である。

 婚姻数を増やすために、いくつかの自治体は官製マッチングアプリを始めている。

 最も独身率が高い東京都も、始めるという。

 マッチングアプリに登録すると、個人データからそれぞれに最適な相手をAIが見つけてくれるという。

 出会って、口説いて、振られて、という恋愛のプロセスが省略できて、てっとり早く結婚できそうである。

 恋愛のプロセスを省略する人が増えたせいで、婚姻数が減っているように思うのだが、どうだろう。

 推移を見守りたい。

 

 少子化のもう一つの原因は、将来に希望が持てないことである。

 今、日本は確実に戦争に向かって突き進んでいる。

 軍事費を際限なく増やし、敵基地への先制攻撃のための長距離ミサイルを購入し、戦闘機を開発して輸出し、着々と準備を進めている。

 あとは憲法9条が改変されれば、いつでも戦争が始められそうである。

 その前に、徴兵制も必要であろう。

 少子化対策の真の狙いは、徴兵制である。

 徴兵制少子化の原因でもある。

 これから生まれてくる子どもが兵隊にとられない保証は、ない。

 かなり高い確率で、兵隊にとられて、戦争で殺したり殺されたりすることになりそうである。

 国のために死ぬことを道徳的行為だと讃える自治体の長もいる。

 こんな国で、子どもを持ちたいとは思わない。

 

 政府が、戦争はしません徴兵制もやりません軍隊も持ちません、と約束してくれたら、子どもを持ちたいと思う人が増えるだろう。

 憲法9条の堅持は、少子化対策になる。

 軍隊を手放せば、年間8兆円軍事費もいらなくなる。

 その分を、子どもたちのために使えば、子供は増え、国は平和になり、一石二鳥である。

 徴兵制のための少子化対策は、いらない。