最近、道端や駐車場の隅で、オレンジ色のかわいらしい花をよく見かける。
アスファルトの歩道のガードレールの下などにも群生している。
植物に疎いわたしは、ポピーとかケシの仲間だろう、というぐらいにしか思っていなかった。
かわいい花が増えることを、うれしく思っていた。
とんでもない間違いであった。
今日(21日)の朝日小学生新聞、天声こども語に、この花のことが書かれていた。
ナガミヒナゲシというらしい。
地中海沿岸が原産地の外来植物で、日本では1961年に東京都世田谷区で発見されたという。
繁殖力が強く、今では日本中のいたるところに繁殖している。
この植物、ただかわいい花を咲かせるだけではない。
根と葉から強い毒性物質を出し、周りの植物の生育をじゃまするという。
自治体によっては駆除を行なっているところもあるが、素手で触ると手がかぶれるので注意が必要である。
インターネットで調べてみたところ、名前の由来になっている長い実の中に大量の種を作り、車のタイヤや人の靴について広範囲に繁殖するらしい。
その種の数は、1株から16万個もできるという。
困ったものである。
放っておいたら、世界中がナガミヒナゲシだらけになり、他の植物が生きられなくなってしまう。
やっかいな生物だ、と思ったが、考えてみたらヒトも同じようなものである。
強力な繁殖力で世界中にその数を増やし、他の生物の生存を脅かしている。
ナガミヒナゲシと違い、ヒトは同じヒトの生存まで脅かすから始末に負えない。
ナガミヒナゲシとヒトの繁殖への対策、考えなければならない。