ナガミヒナゲシ ――天声こども語から―― | ことのは学舎通信 ---朝霞台の小さな国語教室から---

ことのは学舎通信 ---朝霞台の小さな国語教室から---

考える力・伝える力を育てる国語教室 ことのは学舎 の教室から、授業の様子、日々考えたこと、感じたことなどをつづっていきます。読んで下さる保護者の方に、お子様の国語力向上の助けとなる情報をご提供できたらと思っております。

 最近、道端や駐車場の隅で、オレンジ色のかわいらしい花をよく見かける。

 アスファルトの歩道のガードレールの下などにも群生している。

 植物に疎いわたしは、ポピーとかケシの仲間だろう、というぐらいにしか思っていなかった。

 かわいい花が増えることを、うれしく思っていた。

 とんでもない間違いであった。

 

 今日(21日)の朝日小学生新聞天声こども語に、この花のことが書かれていた。

 ナガミヒナゲシというらしい。

 地中海沿岸が原産地の外来植物で、日本では1961年に東京都世田谷区で発見されたという。

 繁殖力が強く、今では日本中のいたるところに繁殖している。

 

 この植物、ただかわいい花を咲かせるだけではない。

 根と葉から強い毒性物質を出し、周りの植物の生育をじゃまするという。

 自治体によっては駆除を行なっているところもあるが、素手で触ると手がかぶれるので注意が必要である。

 インターネットで調べてみたところ、名前の由来になっている長い実の中に大量の種を作り、車のタイヤや人の靴について広範囲に繁殖するらしい。

 その種の数は、1株から16万個もできるという。

 

 困ったものである。

 放っておいたら、世界中がナガミヒナゲシだらけになり、他の植物が生きられなくなってしまう。

 やっかいな生物だ、と思ったが、考えてみたらヒトも同じようなものである。

 強力な繁殖力で世界中にその数を増やし、他の生物の生存を脅かしている。

 ナガミヒナゲシと違い、ヒトは同じヒトの生存まで脅かすから始末に負えない。

 

 ナガミヒナゲシヒトの繁殖への対策、考えなければならない。