ウィッキーさんの日本語学習法 | ことのは学舎通信 ---朝霞台の小さな国語教室から---

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考える力・伝える力を育てる国語教室 ことのは学舎 の教室から、授業の様子、日々考えたこと、感じたことなどをつづっていきます。読んで下さる保護者の方に、お子様の国語力向上の助けとなる情報をご提供できたらと思っております。

 今日の朝日新聞朝刊に、ウィッキーさんの日本語学習の話が載っていました。

 ウィッキーさんは、1979年~1994年に日本テレビの朝の情報番組の「ワンポイント英会話」のコーナーで人気を博した、外国人タレントのはしりのような人です。街頭でいきなり通行人に英語で話しかける、というスタイルが斬新でした。

 そのウィッキーさんが海洋学を学ぶために東京大学に留学したときの話です。

 スリランカ生まれで全く日本語が話せないウィッキーさんが、日本語習得のためにやったことが、次の三つです。

 

①日本語日本語学校で1日3時間の講義を受ける。

②復習や課題を5,6時間やる。

③毎晩渋谷のバーに通い、その日習った文章を使って日本人に話しかける。

 

 ①②は、やろうと思えばできると思います。強い意志は必要ですが、勤勉でまじめな日本人は、得意なのではないでしょうか。

 大切なのは③です。語学の習得は、やはり実際にコミュニケーションの経験を積むことが必要です。

 ウィッキーさんを見習いたいと思います。

 教室で学んだ文法や単語だけでは、生きた英語は身に付きません。

 下手な日本語でも勇気を持って話しかけること、初めは理解できなくても会話に参加すること、語学の習得には、こういうことが必要です。

 わたしが以前少しだけ習った手話の先生も、聴覚障害者と友達になり、一緒にお酒を飲んで手話を覚えたと話していました。

 教室や参考書で学んだだけの語学は、正解のある詰将棋と同じで、それだけでは実戦で役に立ちません。

 ことのは学舎英語教室は英語を教えるところではなく、英語を使う場です。

 歌やゲームを通じて、コミュニケーションのために英語を使う。そうやって、子どもたちが使える英語を身に付けられるように、授業内容の充実を日々考えています。

 言葉の習得は、英語でも日本語でも、使ってナンボ、だと思っています。