関山隧道3(最終回) | トリブログ

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とにもかくにも道が好き。
廃道と隧道、地形図と運転を愛する石井あつこが廃道のことを綴るブログです。
たまに温泉や着物、日常の話もするかも。

関山隧道2の続きです。

 

いったん国道48号に戻って、新関山トンネル(延長890メートル、幅員7メートル)を通り山形側へ。

現道は萱倉沢沿いで、旧道はひとつ南の沢沿いだ。

旧道に入ってすぐ、沢を渡る橋がある。

その名は永昌橋。

扁額に欠損があり、竣功は残念ながら確認できなかったが、おそらく道路改修のあった昭和12年の竣工だろう。

にしても、やたら白い気がする。ピカピカだ。みんなご存知「山形の廃道」さまにも永昌橋のレポートがある・・・最近、美白した?

 

昔は宮城側も山形側も暗ーく荒れ荒れの廃道だったらしいが、いまは本当に歩きやすい。

轍もある。

この日も地元ナンバーの軽トラックがかなり奥の方に停まっていた。山菜取りか釣り人だろうか。

 

この旧道、トンネルの前後の道路線形の悪さに加えて、落石や積雪による通行止めも多く発生したという。

戦後、増大していく自動車交通を捌くにはスペック不足であり、新トンネルが計画された。昭和43年に関山隧道より標高を70メートル程下げた位置に新関山トンネルが開通し、関山隧道は廃止された。

 

廃止される直前まで、旧道は補修を受け受け、精一杯頑張っていたんだろう。

歩きやすいが、ちょっと単調な道のりを20分ほど。

 

関山隧道が見えてきた。

10年程前であれば、山形側は柵がなかったという。ううう。

関山隧道山形側坑口

 

平成20年、「東北地方の産業振興の基礎を築いた水資源・交通・都市基盤整備の歩みを物語る近代化産業遺産群」のひとつとして関山隧道は経済産業省「近代化産業遺産」の認定を受けた。

その旨を説明する案内も設置されている。

 

柵はある。

隙がある。

 

 

にゃーん。

石畳状の舗装?

 

封鎖は残念だが、コンクリートの密封よりは余程いい。