公益社団法人土木学会の2023年度会長特別プロジェクトのメンバーに選んでいただき、1年間活動に参加してきた。
田中茂義土木学会会長が掲げたテーマである「土木の魅力向上」という目的を実現すべきプロジェクトで、委員として外に出向いたり結構な数のオンライン会議に出席してきた。
なかなか大変ではあったが、本日開催の総会をもって基本的な活動は終了となる。
活動を通して田中会長を始め普段お会いできないような多種多彩の業界の方々と関係を持つことが出来、今後の取り組みに影響するほど人脈も広がったと感じている。
ありがたいことだ。
その活動の中で土木史に残る難工事の末完成した「黒部ダム」で、実際に工事や作業に従事された5名の方のインタビューを動画に残すという取り組みが実施された。
会長プロジェクトのキーワードが「自分の言葉で伝える土木」だったこともあり、現在では想像も難しいほどの超難工事にリアルに携わったご本人の、生の言葉をプロの映像チームに撮影してもらったのである。
結果、非常に貴重な証言を後世に残すこと残すことが出来た。
全編で10時間近い動画のためまだ編集作業が続くが、そのごく一部が「予告編」として2分30秒にまとめられて先日公開された。
実は登場する5人のうち2人は当社の関係者である。大成建設OBで元当社工事部長の太田資倫さんと、昭和50年初期まで作業長として活躍いただいた後藤一身さんである。
後藤さんについては以下でも紹介している。
立派な会社に | 寿建設 社長ブログ (ameblo.jp)
私はその2人のインタビューに聞き手としても参加したが、最高温度175℃の高熱隧道や傾斜角47°20のトンネル掘削を経験された本人が語る当時の様子の言葉は重く、心に刺さった。
まさに「自分の言葉で伝える土木」であった。
全編はいずれ公開されることになると思うが、まずはこの予告編をご覧いただきたい。
まさにドキュメンタリー映画の予告編のようで(確かにそうなのだが)、実にカッコいい。
以下、土木学会公式HPでの説明文。
黒部川発電プロジェクト(黒四・新黒三)施工当時の関係者へのインタビュー動画公開ページ | 土木学会 2023年度会長プロジェクト 土木の魅力向上特別委員会 魅力ある土木の世界発信小委員会 (jsce.or.jp)
中に以下の記載がある通り、テレビを始め広く活用が期待される。
この動画は、今後様々なシーンで活用できるように、高画質の動画(字幕あり・字幕なし)を土木学会で保存し、使用したい場合は、申請すれば使用できるような動画素材を目指して保管していきたいと考えています。また、別途土木学会のYouTubeにもアップロードし、広く社会の皆さんとも共有できるようにしていく所存です。
私自身も次の展開として、このインタビュー動画をベースに当社に残る写真などを素材にしてドキュメンタリー映画を作れないものかと妄想中。(あくまで妄想)