普段の朝の阿武隈川沿いの散歩時間はまだ暗いのだが、休日の朝にいつもより遅い時間に散歩すると景色が見える。
曇り空の下でカラスが木の枝にとまっているシルエットが印象的で、慌ててスマートフォンを取り出して撮影したのが以下。
こちらはてっぺんに佇んでいる。
こちらが黒に対して、反対色の白い鳥・白鳥も今はまだ阿武隈川にいる。
暖冬で猪苗代湖の白鳥が例年より1ヶ月も早く北極圏に旅立つ北帰行が本格的に始まったという記事を読んだばかりだ。
猪苗代湖のハクチョウ 北帰行が本格化 陽気に誘われ、例年より1カ月早く | 福島民報 (minpo.jp)
その姿を眺めながら「こちらもそろそろ旅立ってしまうのだろうか」と思いつつ歩いていると、そこにいた8羽ほどの集団がなにやら「クゥ~」「クォ~」と騒ぎ始めた。まるでお互いに声を掛け合っているかのような感じがした。
と、全羽が川上(南)の方角に向かって飛び始めたではないか。
そしてしばらく南に向かって羽ばたいたかと思うと大きな弧を描いて反対方向に向かって空高く進み始めた。
変わらず鳴き声を響かせながら、北の方向に向かって姿をくらませてしまった。
まさに北帰行のようだ。
静かにたたずむ黒いカラスと、にぎやかに旅立つ白鳥のコントラストが心に焼き付いたような朝であった。
そして小林旭が歌った「北帰行」の歌詞が頭の中を流れてきた。
窓は夜露に濡れて
都すでに遠のく
北へ帰る旅人ひとり
涙流れてやまず
うーん、イメージが違う。