県外の方を福島県内の沿岸部を中心とした東日本大震災および原発事故被災地に案内することを、ライフワークだと考えている。
12年経過した現在も居住することが出来ない「帰還困難区域」を長距離で通過する国道114号を通っていただくことをメインに案内しているが、まだこうした区域があることが知られておらずたいがい驚かれるという現状は大いに問題だと私は思う。
2年前の2021年より、その国道114号を行き切った先の浪江町の海岸にある、請戸小学校が震災遺構として公開されたので、そこも必ず案内するコースに入った。
津波に遭遇したままの姿を目にしていただくことも、重要な体験だと思うからである。
●以下公式HP
つい先日も東京から来た若い方を案内したばかりで、翌日「とても衝撃を受けました。」との感想をいただいた。
さて、その時の請戸小学校の見学に同行中、施設内でこんな記事を発見した。
昭和46年の町報である。
町が原発の誘致を促す記事のようだ。
見出しが
原発誘致で未来にバラ色の夢を‼
以下、読める範囲の小見出しが
原発は公害のない企業の王様
原発誘致は遠大な構造を可能ならしめる
原発誘致は「チベット」返上の土台であり無限の条件に活を入れる
とあった。
半世紀後、まさかこのような現状にあるとはゆめにも思ってもいなかっただろう。
浪江町役場HPに掲載された人口推移によると、震災前年(平成22年)の人口総数が20,905人で、令和2年が1,923人。
以下参照
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/life/694344_1961228_misc.pdf
今週末も東京から3名の方がお越しになる予定である。