劇場版『荒野に希望の灯をともす』 | 寿建設 社長ブログ

寿建設 社長ブログ

福島県福島市にある建設会社です。
会社や現場の取り組み、
日々の仕事や取り組みの中での
エピソードや思うことを綴ります。

先日、日本の歴史を土木工事の側面から丁寧に説明した「大地を拓く」という本を読み、大きな感銘を受けたところである。

人間が生きていくために、そしてより豊かな生活を求めた時に必ず土木の技術が支えているきたことを、まさしく今さらながらしっかり認識させてもらった。

 

実はこの本を読み終えて余韻に浸ったていたその日が休日で、ちょうど地元で上映されていた、医師としてアフガニスタン等で支援活動をされた故・中村哲先生のドキュメンタリー映画を観に行くことにしていた。自宅から車で10分ほどにある映画館・フォーラム福島では常に何らかのドキュメンタリー映画が上映されていて、時々チェックしては興味や後学のために鑑賞することを近年意識している。

中村先生についてはもちろんニュースなどでよく目にしていたが、正直詳しいことまでは把握していなかった。先述の「大地を拓く」の中で中村先生のことを触れた部分もあったことで運命的なタイミングとも感じ、「これは行かねば」と思ったのだ。

こちらの映画である。

 

すごかった。衝撃だった。

昨今「土木のこころ」という本を復刻させたり学校で「土木工事」の意義や重要性などについて説明してきた私だが、現代でもこのような取り組みをされている方に着目し理解していなかったことを恥じる部分もあった。

あまりにも心が動かされ、今さらながら以後著書やYouTubeなどを通じ中村先生ご本人の文章や言葉を読み聞きさせていただいている。

それらを書き出せばキリがないほど私は学ばせていただき、あとは微力でもどう行動につなげられるかを考えている。

中村先生が大切にしていた「一隅を照らす」という言葉も自分なりにもしっかり受け止めたい。

 

中村先生のやられていることは明らかに「土木」の事業であるが、ご本人はその言葉を使っていない。映画でも一言も出ていなかった。もしかするとわれわれ業界人は「土木」という言葉に固執しすぎているのかもしれない、とも考えてしまった。

 

ともあれ、この映画、多くの方に見てもらいたい、いや、見るべきだ。