読んでいた小説の主人公の苗字が「にのまえ」さん。
「一」の一文字でそう読むのだという。
「二の前」で「一」というわけだ。
苗字の読み方にはこんなトンチのようなパターンもあるのだ。
同じ小説の中に「小鳥遊」という苗字も出てきた。
これで「たかなし」と読むのだそうで、話に登場する本人のセリフにこうあった
「小鳥が遊べるのは鷹がいないからだって、そういう理屈らしいんですよ。」
面白いので似たようなパターンの苗字をネットで調べてみた。
「九」。
先程のパターンなら「じゅうのまえ」だが、そんな単純ではない。
一字で「く」と読むことから、「いちじく」と読むのだという。
ほとんどクイズである。
「月見里」。
「つきみさと」さんでいいような気がするが、これも「山がないと月がよく見える」ということで「やまなし」なのだ。
「小鳥遊」パターン。
「臥龍岡」。
まったく想像がつかないが、これで「ながおか」。
龍が地面に寝て(臥して)いたら地面が長い丘のように盛り上がっているように見えるという意味なのだそうだ。正直、納得しかねる。
「十」。
またしても漢数字。今度はどんなパターンなのかと思えばこれで「もぎき」。
「木」という字から斜め下に伸びた2本の線を「もいだ」ので「もぎき」。
そう無理な解釈までして「もぎき」に充てるなら、「茂木樹」とかでよいのではないかと思うのだが。
まだまだあったが、最後に「四月一日」。
春になると着物の綿を抜くので「わたぬき」さん、なのだそうだ。
ちなみにどの苗字の方には一度も会ったことはない。
でもちょっとうらやましいパターンの苗字でもある。
ちなみに登場した小説はこちら。