伝え方が9割 | 寿建設 社長ブログ

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福島県福島市にある建設会社です。
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エピソードや思うことを綴ります。

いつもいろんな本を読んでいて、どの本にもなにかは発見やヒントがあるものだが、今回読んだ本はかなり衝撃であった。

もっと早く読んでいればいろいろと役に立った機会がたくさんあったのに、と思ったほどの本であった。

 

100万部以上売れたそうなのでご存知の方も多いと思うし、「何を今さら」と思われるかもしれない。

「伝え方が9割」(佐々木圭一/ダイヤモンド社)

https://www.diamond.co.jp/book/9784478017210.html

である。

 

著者は有名なコピーライターである。

コピーライターとは、言葉の表現で会社や商品の価値を上げたり、魅力を伝える、いわば言葉のプロ。

だが、この方は意外にも文系ではなく、理系の大学出身なのだそうだ。

もともと人とのコミュニケーションが極めて苦手だったそうだが、何の因果か広告代理店でコピー担当になる。

当然当初はひどい有様で、過度のストレスで過食症になったほどだったそうである。

その状況を打破すべく理系の知恵でいろんなコピーや有名な言葉を徹底的に分析し、どうすれば「伝わるか」を理論化し、具体的に示したのがこの本なのだ。

 

私も毎日のようにこのブログを書いたり、毎週全社員メールを出したり、言葉の発信の重要性は認識してかなり実践しているつもりだ。

どれほど伝わっているかは分からないが、伝わりやすいように多少の工夫はしている感覚はある。

ただその方法は経験上の「なんとなく」で、具体的な理屈はないのが正直なところ。

いい言葉や表現は「降りてくる」的なイメージも持っている。

この本では、そのための明らかな「テクニック」を分かりやすく説明しているから驚いたのだ。

 

たとえば上司が部下に難しい仕事を頼むとき。

「いいから四の五の言わずやれ!」というのと、「これは君しか出来ない仕事だと思う。チャンスと思ってがんばってやってくれないか」というのでは、受け止める側に天と地ほどの感覚がある。

 

この本はとにかく分かりやすい(「伝え方」を伝えているのだから当然といえば当然)ので、その内容についてこれ以上深くは書かないが、「発信力」がまだまだ弱いといわれる建設業界の方に読んでほしい本である。

何せこの著者がまさにそもそもコミュニケーションをとるのが苦手だったのだから。

なんと漫画版もあるのでさらに理解しやすいかもしれない。

この理論をある程度意識できれば、現場や各持ち場の業務も大きく変わる可能性を私は感じている。

なので本書とマンガ版、そして第二弾の「伝え方が9割 2」

https://www.diamond.co.jp/book/9784478028384.html

を購入し、会社の共有本棚にも置いた。

 

私としては、すべての情報がよく整理され実践例も多く記載された「2」がおススメ。

「伝えた」というのと、「伝わった」はイコールではない。「伝えた」はあくまで発信者の主観でしかないからだ。

この本で紹介された手法をしっかり理解して、「伝わる」広報や発信をしていきたいと思う。