高知県・奈半利町の磯部組さんの現場を見学させていただいた。
台風で崩れた法面、道路を作り直す工事である。
現場に完成イメージ図が掲示されてあった。
精密な3Dではないが、はっきりをどういうものが出来るかイメージ出来る。
そして地域の方々に配られている工事だよりもあった。
これはその第一号であり、ぜひ拡大して詳細を見ていただきたいが、この工事で何が出来るのかを住民目線の言葉で分かりやすく図解説明されてある。
そして作業期間の予定や連絡先まで、必要な情報は漏れなく記載されてある。
さりげない仕事のようだが、この絶妙な情報バランスは見事だと思う。
まさに「住民目線」の「三方良し」の意識が徹底されているのだと思う。
ご案内いただいた同社技術部長である宮内さんは、以前から「ゆるーいCIM」とことをおっしゃっていた。
CIMとは、一言でいえば土木工事に3次元データを導入しようということである。
http://blog.goo.ne.jp/isobegumi/e/186bd70cc2723089cea195fbb976a2d4
上記ブログで宮内さんがこう書いている。、
わたしたちの仕事にこれを取り入れようとしたときから、わたしの目的ははっきりとしている。
3Dモデルを使った「見える化」を通じて、社内の上下左右と、発注者と、そして何より住民と、今までよりランクアップしたコミュニケーションを図り、問題を前倒しして解決しながら、「よりよいモノをより早く」つくっていこうということだ。
そのための武器としての3Dモデルである。
だから、リアルな3D画像まで追求する必要はなく、「何が出来るか」が分かるということで目的は達する。
CIMの先進事例をいろいろ目にするが、あまりにもハイレベルで地域の中小企業は導入するのに躊躇しているのが現実ではなかろうか。
この「ゆるーいCIM」の発想で、地域住民や発注者との関係をつなぐ「ツール」としてとらえれば、もっともっと広がっていくのだと思う。
なお発注時期が遅れて3月末の工期に間に合うか心配されていたこの工事、訪れた2月上旬にはほぼ構造物が出来上がりもう片付け作業がされていた。
そして3月を待たずに検査が完了している。
http://blog.goo.ne.jp/isobegumi/e/ca0da3b077cf3e6466dd10bed44248ac
「よりよいモノをより早く」つくっていこう
という目的も見事にクリアしているのだからすごい。
明快な会社の目的が現場に浸透されているのだ。