もう7、8年前になるだろうか。
とある歴史的街道にある、明示時代に掘った素掘りのトンネルに入らせていただいた。
現在は危険で立入禁止としているが、なんらかの補修補強をして観光用に使えないかという案があって、当社に見てもらえないかという話であった。
恐る恐る中に入ったところ、今思い出してもぞっとするほどの数のコウモリが中から一斉に飛んで来て、外へ出て行ったのだ。
恐怖心を持ちながら中に入っていく。
と、ある箇所でヘッドランプの灯りに照らされて不思議なものが目に入った。
トンネルの中心部あたりに、きれいな三角錐の形の山があるのだ。
写真の通り、結構大きい。
これが、コウモリの糞の山なのであった。
コウモリは視力が退化して超音波を発しながら飛ぶというが、何百羽(いやもっと?)が光の入らない洞窟(トンネル)の中で糞を出す箇所の認識を共有化している、というのが面白いというか不思議である。
超音波がある箇所にひっかかると「ここがトイレだ」という認識をして出すのであろうか。
想像するとなんだかニヤッとしてしまう。