おつきあいのある九州大学の佐藤剛史さん(私はゴーシ先生と呼んでいる)
http://goshisato1973.com/
が書いた「すごい弁当力!」という本
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の中に今も忘れられない話がある。
本文の中に挟まれた、「お茶碗一杯のご飯は二十五円。コンビニおにぎりは高い!」というタイトルの短いコラムであった。
ゴーシ先生は無農薬で5キロ3000円の米を買って食べているそうで、それを人に話すと「そんな高い米は買えない」「先生はセレブだから」というような反応をさせるという。
しかし茶碗一杯60グラムで換算したとすると、このお米で炊いたご飯一杯分25円とうことになる。
そう考えるとその何倍もの価格であるコンビニのおにぎりをしょっちゅう買っている人に「高い」「セレブだ」なんて言ってほしくない、という話である。
確かに「お金がないからコンビニのおにぎり2個で済ます」みたいな言葉を聞くことがあるが、こんなふうに発想を変えればもっと違う方法があるはずなのだ。
我が国は企業が上手に刷り込んでいるのか、国民が勝手に思い込んでしまっているのか、いろんな商品等の価格はだいたいの基準のイメージが植えついているように思う。
それに比べて高い、安いという判断をしているが、このおにぎりの話のように、実際に組み立てて考えてみるとその基準はかなりあやふやなであったりする。
確かに工事でも、外注するとこれくらいと思い込んでいたものを、人がいないから材料を集めて自分たちでやってみたら大幅にコスト削減出来ることがある。
単に頭に刷り込まれた価格ではなく、それが何を使ってどうやって出来ているのか、という根本を考えみることは、新しい発想のヒントであり、もしかすると生産性向上やコスト削減に大きな役目を果たすかもしれない。