ドリームキラー | 寿建設 社長ブログ

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福島県福島市にある建設会社です。
会社や現場の取り組み、
日々の仕事や取り組みの中での
エピソードや思うことを綴ります。

以前、2010年ワールドカップサッカー日本代表の岡田監督を支えた、メンタルトレーナーとして有名な福島大学の白石豊先生
http://www.shiraishiyutaka.com/
の講演を聞く機会があった。


その中で、岡田監督が白石先生を絶対的に信頼するきっかけになった話が面白かった。

岡田監督は日本代表の監督に就任した直後、福島大学に来て白石先生に今後のチーム作りの相談に行ったそうだ。
その際、岡田監督が「日本は個人レベルでは他国に負けるから、チーム力で勝つしかない」というサッカー界ではごく常識とされている発言をした時に、白石先生がすぐに「なぜ個人では負けると決め付けるんですか?」と切り返したそうだ。
岡田監督は最初「なにをバカなことを聞くんだ?」と思ったものの、すぐに言葉が出なくなって今まで勝手にそう思いこんでいたことに気づき、その時に考え方のスイッチが切り替わったのだそうだ。
そして練習方法なども変え、メンタルの強化にもつながって、好成績につながったのだという。

お二人の共著「日本人を強くする」という本がある。


日本人を強くする (現代プレミアブック)/講談社

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この本は、ワールドカップで勝つために岡田監督が白石先生にアドバイスを受けている会話(対談)と、その解説の本である。お二人の会話を読むので、とても読みやすい。

たとえばこんな会話がある。

白石「『ドリームキラー』ていう言葉があるんですよ。何かにつけ、そんなことはできるわけがないだろうと言う人たちですよ。スポーツの世界ではその段階でもう負けているんですね。自分たちで勝手にリミッターを設けて『何をやっても勝てないよ』と周りに思い込ませる人たちが。そうしたドリームキラーとどう戦うかなんですよ」

岡田「選手によく言うんですよ。できると思ってできないことはあるけど、できないと本当に絶対できないと。そうしたらお前はどっちがいいと思う?同じできないでもできると思ってやった方がまだできる可能性があるだろうと。」

これは一流スポーツの世界の話だが、私たちが仕事への取り組むの時間の心の持ちようについても、何度も「なるほど」と思わせてくれる本である。
同じことをやるのに「やってやろう!」と向かうのと、「どうせ無理だもんなあ」と思いつつやるのとでは、結果もおのずと変わるだろう。