わが家は新聞を3種購読している。地元紙と、「日本経済新聞」、そして「毎日小学生新聞」である。
思うところあって2ヶ月ほど前から以前より出勤時間を遅らせて、朝じっくり新聞を読むようにした。
で、一番時間をかけて読んでしまうのが、毎日小学生新聞である。
どんなに歳を重ねても、世の中知らないことばかり。
小学生新聞は知らないことを丁寧に教えてくれるので、やっぱり面白いのだ。
2ヶ月ほど前、「図解なるほど」というコーナーに、「CEATECから見た未来」という見開きのイラスト入り記事があった。
「CEATEC」というのは、家電やIT関連メーカーによる最新技術、製品の展示見本会なのだそうで、そこに出ていた展示品をもとに、5年後の2020年頃の生活を予想する、という記事である。
そこにこんなでっかいイラストが描かれていた。
もはや、SF映画を超える世界である。
今年の展示会の特徴として、ロボットが目立ったそうだ。会話を出来るコミュニケーションロボット、顔色などから体調を自動チェックして化粧のアドバイスをしてくれるロボット鏡、洗濯物を自動で畳んでくれるロボットもあったとのこと。
「IoT」、モノのインターネット(Internet of Things)も主流になっているようだ。
冷蔵庫と電子レンジがネット経由でつながって、冷蔵庫にあるものでどんな料理が出来るかを提案してくれたり、外出先から家電を操作出来たり、と、そんな方向に向かっている。
イラストの右に折り鶴型ドローンがあるが、これも試作品があったとか。
ネット販売のアマゾンがドローンによる商品配達の事業を本格的に進めていて、先日日本政府にも協力を要請していたがそんな時代も目の前なのだろうか。
話は変わるが、「リトル・フォレスト」という映画 のDVDを家族が借りていたので、一緒に観た。
買い物に行くにも自転車で30分もかかるような不便な田舎の家で、ほぼ自給自足する若い娘が主人公の映画だった。
米も野菜も自分で育て、木の実を採り、それらを手間をかけて自分で料理して生きていく姿を淡々を映した映画で、この5年後のイラストと真逆の世界だが、人間の生活とは本来はこうあるべきではないかな、と思わされた。
私も20代前半に群馬県の山奥で電気もガスもない山小舎暮らしを半年した経験があるのでよく分かる。
5年後、いったいどんな環境がわれわれを取り巻いているのか、そしてそれは幸せな方向なのか、いろいろ考えさせられた次第。