本屋で面白い本を発見して早速購入して読んだ。
少しかしこくなれる単位の話 笠倉出版社
http://www.kasakura.co.jp/esp.php?_page=detail&_category=all&idItem=3069
メートル、平米、キロ、、円・・・・・、と、われわれの生活はすべて単位と関わっているのだが、実は実態をよく分からぬまま使っている、ということがよく分かる本である。
あらゆる単位について、説明と決められた根拠などを、各1ページずつイラスト入りで説明してある。
最初に登場するのが「メートル」。
誕生は1799年。子午線の長さを測り、その1/4000万と決められました。ここから「国際1メートル原器」が作られ、長いこと基準になっていたのです。現代では、1メートル原器の長さと光の速度を比べた結果を基準としています。
とある。
光の速度の基準とは、「2億9979万2458分の1秒に光が真空中を伝わる行程の長さ」なのだそうだ。
こんなふうに109の単位の説明があるのだ。
すべてが、いわゆる目から鱗である。
日常的にありながら、根拠も何も知らずに自分は生きていることがよく分かる。
1「日」を24に分けたのは古代エジプト人だとか、1「カロリー」は1gの水の温度を1度上げる熱量だとか、文字のサイズ「ポイント」の1ポイントは1/72インチ、約0.35㎜で、10ポンだと3.5㎜四方だとか、とにかく雑学の宝庫のような本である。
日本の通貨単位「円」が決められたのは明治4年だが、なぜ「円」になったのかは謎なのだそうだ。決める会議で大隈重信が「親指と人差し指で円を作れば子供でもお金と分かるだろう」と言ったという説があるとのこと。
想像するとなんとなく納得してしまう。
最終章が「日本の単位」というのも面白い。
長さの単位「間(けん)」や、距離の単位「里(り)」は地域によって基準に差があるというんのが興味深い。
と、書いても書いても止まらなくなるほど、この本は楽しい。
これ以上書くと営業妨害なので、あとはご一読を。
考えてみるとわれわれ建設業は常に単位と関わって仕事をしている。
作るのも単位だし、お金の精算も単位である。
当たり前のようだが、根源を知ることが面白いのだ。