日経平均が史上最高値をつけました!そしてアメリカのダウ平均も史上最高値をつけました!
いやあ、すごい!
まあ、私の含み損は拡大するんですけれどね。
何が起きているのか?勝手に想像してみます。
まず日本の株式市場。
いまの暴騰の最大の要因は、中国の株式市場からの避難した世界の投資マネーが日本に流入した、ということだと思います。おととしまで、世界の投資家は中国の株式市場にかなりの投資をしていたと思います。
去年、中国は不動産バブルが崩壊し始めました。それでも株式市場からの資金引き上げはそんなになかった。このときまでは、中国の株価が下がっても「バーゲンセールだ。買い時だ。またそのうち上がるさ」と考える投資家がまだいたのだと思います。
おそらくですが、投資家たちが「これは先がないな」と思い始めたのは、スパイ法の制定ではないでしょうか。何をしたらスパイとみなされて、投獄されるかわからないという恐怖の中、世界の企業は中国でのビジネスに完全に及び腰になりました。
そして中国の株式市場からの資金引き上げが始まりました。そしてその資金の新たな投資先に選ばれたのが、日本だったということになります。株の神様バフェット氏が日本の株を買っているとか、新NISAが始まるとか、話題性も豊富でしたしね。
世界の投資家の最大の投資先はいまでもアメリカですが、そのアメリカも現在、高金利政策の真っ最中で、これから景気後退に入る危険性はあります。そこでアメリカの次にどこがよさそうか、と見回したら、日本が目についたというのが正直なところじゃないかしら。
正直に言って、自分としてはこういう展開はまったく予想できませんでしたね。まあ、予想できるようだったら、暴落に賭けて金融商品を買いこむなんてこともしなかったわけです。中国経済が崩壊しつつあるというのは去年から注目していたけれど、まさか中国の株式市場の資金が、そのまま、日本の株式市場へ流れ込んでくるとは!
正直言って当時は、中国経済が崩壊したら、世界的な金融恐慌の引き金になるくらいに考えていました。
現実はいつでも想像を超えるアクションを起こすものです。だから株式投資で儲けるのは難しい。
続いてアメリカの株式市場。
こちらもいまはお祭り騒ぎです。このお祭りは「AI革命」のお祭りです。
AIの進化による株式市場の急騰は予想されていたことではあるのですが、まさかこれからアメリカ経済が本格的に景気後退に入るかもしれない、まさかこのタイミングで起きるとは!
おまけにアメリカの企業の業績は軒並み予想より良く、なかでもIT関連の巨大企業はかなりの高い収益を発表したので、アナリストによっては「いまのアメリカ経済に一点の曇りもない」という人もいるほどです。
ではこれからこのふたつの市場はどうなるのか?
そして自分としてはどう舵を切っていくのか?
日経平均もアメリカのナスダックなどの指数についても、かなり強気なアナリストは多いです。
日経平均については早くも「5年以内に日経平均10万円が到来する」などと言い出す投資会社も現れ始めていますし、アメリカの株価については10年スパンの成長期に入ったと言い出すアナリストもいます。
まず日経平均ですが、中国市場に変わる新たな投資国が現れなければ、このまままずは高止まりするでしょうね。いまのところ、日本経済にバブルの兆候は見当たりません。
このバブルと言うのは、1989年に株価のピークを記録した当時のバブルという意味です。
1990年までのバブルと言うのは、基本的に土地を次から次へと転売し、実質の価値の何十倍と言う価値を土地に与えて、その差益でみんなが豊かになるという仕組みでした。これとそっくりなのが、去年から弾け始めた中国の不動産バブルです。中国では、誰も住まない土地に高層マンションを建てて、それを買っては転売して利益を上げるというバブルを作り出してきました。
こうした文字通りのバブルは、潰れると国全体の経済がペシャンコになります。
それに比べると、いまの日本にはこうした「本当のバブル」はありません。
ただ株価の上がっている日本企業の業績が、株価が上がる割にはそれほど優秀ではない、というだけです。
しかし株価は需要と供給で値が決まりますから、いまのように中国市場に流れていた資金が一挙に日本市場に流れれば、需要はものすごく強いわけで、企業の業績は株価とあまり関係がないというのが本当のところです。
とはいっても、日経平均については、ここらで中国市場からの資金流入は大方終わったと考えるべきで、ここから先、さらに上昇していくとすると、これはもうただの狂乱の暴騰だと思います。つまり「絶対上がる!」「このチャンスを逃すな!」「勝ち馬に乗れ!」と欲望に目のくらんだ人たちが何も考えずに殺到する結果として起こる暴騰です。
これがありそうだから、投資は難しいんですよね。私もまだある投資枠でこの勝負をしてみたいという欲望にも駆られますが、まあ、ここは勝ち馬に乗らずに我慢かなあ、と思っています。
だって、日本経済の体力はそんなに強くないのだもの。
正直、ボロボロ。
こんな状況で、この暴騰後の価格帯で新規参入するのはやはりやめた方がいい、と理性が囁きます。
そしてアメリカ株です。
これについてはかなりしっかりしたAI革命が起こってしまったと認めるべきでしょう。
株価を長いスパンで見たとき大きく上がるときというのは、産業革命のようなイノベーションが起こったときです。
過去の例で言えば、アップルやグーグル、マイクロソフトなどが台頭したIT革命がそうです。
こうした本格的なイノベーションによる株価の上昇というのは数年以上の長きにわたって続くものです。
だからこれについても「絶対上がる!」「このチャンスを逃すな!」「勝ち馬に乗れ!」と声を出す人が多くなりがちです。
ただしここで問題なのは、アメリカはまだインフレと闘っている最中だということです。
インフレを鎮めるための特効薬は、金利を上げて、人や企業がお金を借りにくくし、経済の規模を縮小させることです。
これは危険を伴う荒療治なので、歴史的に見てほぼハードランディング、つまり経済的な打撃を伴い、株価は大幅に下落するという暴落を経験します。
日銀にあたるアメリカのFRBはおととしから急激な金利上げを繰り返し、いまは長期金利と短期金利がひっくり返るという逆イールドに突入してもう1年以上になりました。これは史上最長の異常現象で、しかも過去の歴史ではこの逆イールドが解消される頃、大きな暴落が必ず起きています。
もちろん、いまのFRBが神がかった舵取りをして、こうした大暴落(クラッシュ)を回避して、インフレを鎮静化できれば、おそらく歴史的な快挙となるでしょうが、その可能性がまったくないとは言い切れません。
ただまだ不気味な逆イールドは続いていて、ソフトランディングができるか判明するのはまだ先なのです。
今年はアメリカの大統領選も行われます。よく起こることとして、大統領選の年の株価は好調ということも噂されます。
ただおそらく今年中には、FRBは利下げに踏み切るでしょうし、史上最長の逆イールドが今年中に終わる可能性も高いです。もしこの逆イールド解消後にアメリカ市場でクラッシュが起きれば、それは確実に日本市場も巻き込んで、世界全面安の展開になります。
こんな不気味な不安要素が眠っている中で、やはりさらなる上昇に賭けて新たな勝負に出るというのは、ちょっと尻込みするところです。
本当に株式投資は難しいです。
とにかく投資している資産は凍結。
何もしない。
最悪、アメリカの株式市場で大きなクラッシュ(大暴落)がなくても、ある程度は暴落する局面が来るはずなので、とにかく逆イールドが解消するまでしっかり放っておいて、その後、やってきた最初の暴落で投資資産を処分するつもりです。
そのとき、当てが外れて、かなりの損失が出ても、まあ、高い勉強代だったと思って割り切るしかありません。
私はこれでこの一年を過ごしたいと改めて決意しています。
どううなるかなあ?