打ち合わせの時、チャットで来る患者家族からの質問を、本来なら司会者が読み上げて先生にお答え頂く、という形にしようと思ってましたが
優しさ200%(バファリンの4倍)のI先生は「こちらで読み上げます」とおっしゃってくれました。
今回は遺伝子のお話で、きわどい質問が出るのではないかと思ってましたが、やはり先生からのお話の中でも一部ドキッとする話があったりして
我が家には1人しか子どもがいないのですが、ご兄弟のいるドラベのご家族にとっては、かなり勉強になったことと思います。
知りたくないことでも知っておくことで、色々な準備や計画が出来たりこともあると思います。
最新の治療方法なども、本当に最新の話で
私は基本的に「新薬、新薬」とばかり勧めてくる先生には警戒する方ですが(←うちの主治医たちではありません)
薬の選択肢が増えることは、何をしても発作が減らない子たちにとって
とても救いになります。
うちは本当に本当に、生活が出来ない位で、こんなんだったら生きてる意味があるのかと思うほど
酷い発作だったので、CBDオイルを考えたこともあり、色々な方に相談して、いざ購入の話までいき
あと一歩の所で、ベンザリン(←超古い薬)が劇的に効いたことで踏みとどまりました。
今までうまく調整出来ていた発作の周期が、急に増えたりしたのであれば
新薬より前に、いま飲んでる薬の血中濃度が下がってるんじゃないかと疑って
それを調整してもうまく行かなかったら、次の薬を考えるのが良いと私は思っています。
これは、何を飲ませても、新薬に手を出しても、全然うまくいかなくて、にっちもさっちもいかなくなっていて
同じ年頃のドラベの子どもたちが、どんどん落ち着いていってるのを見ていて、合う薬が見つかる幸せって羨ましい
と、思っていたから余計にそう思います。
そして少し発作が増えてきた頃に、フィコンパとかフェンフルラミンとか
そんな話がドクターから出てきて、と相談されるので
そんな時は必ず「今の血中濃度は?」と聞くようにしています。
血中濃度が変わらなくて、調子が悪くなってるなら、それは今の薬が効かないんだろうと思いますし
次の薬を勧めます。(←って、お前誰だよ。ドクターでもなければ薬剤師でもない 笑)
フェンフルラミンで、今ある発作がなくなった子もいますし
思いきって新薬を飲んでみて、前より良くなるじゃん!って可能性もある。
そこが、薬調整の難しい所で「やってみないと分からない」
それでも私は、何度もブログに書いてますが
ドラベ症候群の子どもには、調子が良いときの血中濃度は、必ず計っておいて欲しいと思います。
経験上、調子が良いときは血液検査しないことも多いので。
発作が増えたときの原因が「血中濃度が下がったから」という理由なら
色んなことを試さなくても、血中濃度を上げるだけで、今までの生活に戻れる。
最近は診断も早くて、テグレトールでつまずくことも減ったような気もしますし
早くからドラベ症候群の薬の調整が、うまくいってる場合もあり、とても嬉しいことですが
調子が悪くなったときの保険として、頭に入れておいて欲しいです。
大塚製薬の創薬研究の方がお話されていた、今年公表された成功した研究の内容が
「ある部分ではドラベ症候群の根治治療になりうる」ということで、その研究を元に薬を作っている会社が5社とおっしゃっていました。
症状(てんかん発作)を抑える薬じゃなく、治るかもしれない薬。
原因や対処方が分かっても、それを薬にするまでの研究には時間がかかり
また薬になってからも、時間がかかります。
既に使われてる薬でも、使用方法が変わるだけで、ブコラムの承認はこんなに時間がかかったし。
「すぐ貢献出来ないから、本来は(DFK)参加するのも恐縮なのですが」ということをおっしゃっていましたが
ドラベ症候群患者家族会の会員はみんな
今、生まれてるドラベの子、今から生まれてくるドラベの子たちのためにも
明るい未来が想像出来るような、そんなお話を聞くのが大好きです。
ドラベ症候群の子どもは、とても難しい病気と闘っていて
先生をはじめとした医療関係者の方々も、必死に勉強してくれて
支援者の方も寄り添ってくれて
今ある大切な命を守りぬくために、家族は試行錯誤して生活をして
研究者の方々が、色んな研究をしてくれて
もしかしたら、将来的には根治出来るドラベ症候群の子どもがいるかも知れない。
それが自分の子どもじゃなくても
それでも、大切な未来を作ってくれてありがとうございますと
きっと会員みんなが思っています。
それは発作が止まらない我が子を何度も見て、何度も搬送され、何度も辛い夜を過ごしたから
誰が搬送されても、誰が入院しても、みんな我が子のような気持ちで、心から祈っていて
こんな思いをする親が、1人でもいませんようにと思っているからです。
そして、そんなドラベ症候群の家族たちを、心から尊敬しています。
急性脳症白書を、皆さんの元に届けられたのは
その時の、出口の見えない真っ暗な辛い毎日を思い出しながら、長いアンケートに答えてくださった経験者の方がいたからで
それをまとめてくれたのは、また、同じ経験をした家族です。
調べれば調べるほど「あの時の自分の判断」に問いかけて、また苦しい思いをしてるのも事実で
それでも「こんな思いをさせたくない」という気持ちで、気持ちを奮い立たせて作成してくれているのです。
私はみんなのために何も出来ていないけど
こういうことを、もう何年も近くで見てきているので、それを伝えるのが責任かと思っています。
亡くなったお子さんのご家族からも、いつもとても温かい言葉を頂きます。
ドラベ症候群患者家族会は、会員をはじめ、本当にたくさんの方々に支えられているなと感じます。
今までのDFKに関わってくださった、全ての皆さまに感謝です。
本当にありがとうございました。
除菌シートはイータック!(エーザイ)