人間の心というものは

なかなか理屈では割り切れない

理論的にはこうしたらいい

と考えられても

人心はむしろその反対に動くということもあろう

 

一面まことに厄介といえば厄介だが

しかし

やはりある種の方向というか

法則的なものがあるとも考えられる

そうしたものを

ある程度体得できるということが

人情の機微を知るということになるのだと思う

 

では

人情の機微を知るにはどうしたらいいか

それはやはり

いろいろな体験を通じて

多くの人びととふれあうことである

そうした経験に立ちつつ

常に素直な目で人間というものを見

その心の動きを知るということが大切だと思う