小さな子どもたちのコミュニケーションは常に100% +α だ。
先日、2歳の甥っ子が目をキラキラさせながらやってきた。
「おあいもの、いったの?」(お買物行ったの?)
「うん。行ってきたよ」
「どぉいったの?」(どこ行ったの?)
「ぐるっぺに行ってきたよ」
「ぅん」
カラダの底から絞り出すように、彼は全身でぶつかってきた。
「Nもいったの」
「Nもお買物行ってきたの?」
「うん」
「何買ったの?」
「……おあいもの、いったの」(お買物、行ったの)
すべての言葉が完璧ではないし、すべての言葉を詳細に理解しているわけではない。
「○○って何?」という質問をすることすら、まだ彼の中にはない。
それでも彼は、今持っている100%でコミュニケーションしてくる。
そしてこの
「何買ったの?」
「……おあいもの、いったの」
にすべてが凝縮されていると私は思った。
何を買ったかなんて知らない。
だからもちろん説明できない。
でも何かを買ったのだ。お母さんとお買物に行って。
それを彼はただ、伝えてきた。
これ以上ないくらい、体の奥底から絞り出して出てきたのが
「何買ったの?」の後の「……おあいもの、いったの」だ。
これは彼の、100%を超えたプラスαの部分だった。
人間はこうやって成長していくんだなぁと、感慨深く思った午後。
100% +α
いくつになってもできる。
限界だと思った先に、あと一歩踏み出すこと。
子どもってすごい。
これが日常だ。