使いやすいコトバとクセ | ことばの魔法 ことばのチカラ~ことば探検家ひろが見つけたコトバと人間

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ことばに宿る、不思議なチカラ。
人間の言語習得やコミュニケーション能力の奥深さはまだ解明されていないけれど、とんでもなくおもしろい。
気づいたら私のコトバ探検は本格化されていた。

人には喋り方のクセがある。
よく使う単語とか、言い回しとか。

日本人同士でも気づきやすい話し方をする人はいるけれど
日本語を話す海外ゲストの場合、その気づきは顕著になる。

韓国の女子大生Eちゃんはよく「本当に」を使っていた。

「韓国には○○が本当に多い」
「日本は△△が本当に少ない」
こんな感じで。

おそらく日本人だったら、ここで「本当に」は使わない。
「多い」「少ない」だけでも充分だから、そんなに強調語を多様しないし、もし強調したかったとしても、使うのは「すごく」か「とても」だ。

でもそういえば、以前メキシコから来たRくんもよく「本当に」と言っていた。

Eちゃんのように使うこともあれば、
「本当に?!」と使うことも。

自分たちが使わないからこそ、
今の彼らにはその言葉が使いやすいんだな~
と思えておもしろかった。


考えてみれば、彼らが「本当に」を多用してしまう気持ちが
私にはよくわかる。

私も日本語以外を話すときに
そういう強調語彙をよく使っているような気がするから。

例えば英語で言うと、「very」や「so」。
なんとなく…それをつけないと正確に伝わらないような気がして。

「『very』」や『so』」より『really』の方がナチュラルでいいよ」
なんて聞いて以来、そちらを使う頻度が上がったけれど。
(もちろん、シチュエーションによるけどね。)

そして、「そうなんだ~!」「へ~!」「本当!」なんていうときも、やっぱり「really!」を使っている。

英語の『really』は、日本語では『本当に』と訳される場合が多い。
というか、まず、そう学習する。

だからこそなのかな?
彼らが日本語で「本当に」を使うのは。

たまたま辞書に載っている表現
最初に学ぶ表現
というだけのことなのかもしれない。


でもこういうのって、おもしろい。

私も誰かに外側から見てもらったら
「ひろがよく使う言葉」が発見できるんだろうな~^^