21世紀の自然治癒の健康相談ー19,腎臓病

三石巌:全業績ー6、分子栄養学の健康相談、より

1)20歳の女性、11歳の時急性腎不全といわれ、全体安静と無タンパク食をつづけ、タンパク尿をのこしたまま復学しました。その後も全身がだるく、顔や手足がむくみます。そして、食欲不振や吐き気におそわれ、脱毛がはげしく、検査しても原因不明です。三年前から、水が胃につまって激痛を起こします。水は胃の中に10時間もたまっていて、お腹を押さえると水の音がします。
2)21歳の男性、腎臓が悪いといわれ、塩分、水分、タンパク質の制限を受けていますが、そんなにきびしいものでしょうか。腎臓病の食事療法の基本を教えて下さい。このままではたまりません。

私のアドバイス、
 腎臓病にかかってタンパク尿が出ると、タンパク質の取り過ぎ、という感じにとらわれます。しかし、腎臓もタンパク質であって、たえずこわされ、つくりなおされています。半交代期、つまり半分が更新するための時間は、腎臓の場合、いちばん短いものは11日、いちばん遅いのは180日とされています。腎臓の組織のうちには、ずいぶんはやく回転しているものがあるわけです。
 いづれにしても、作り直すときに材料がたりなかったら、まえよりもそまつな腎臓ができあがります。そまつな腎臓は、はじめから機能が低下していて当然のわけでしょう。
 そのように考えるとき、無タンパク食の害が想像されます。1)の場合、倦怠感、浮腫、脱毛などがみられましたが、どれも低タンパク食からきています。倦怠感は、おそらく貧血からきたものでしょう。
 低タンパク食をつづけると、低タンパク血症がおきます。このとき、血液が水っぽいために、その水が血管壁から外ににじみだします。これが浮腫となるのです。
 腎炎がおきたとき、ある段階からは高タンパク食をとったら、慢性への移行が防げるのではないか、と私は考えます。
 どちらの場合にも、私は高タンパク食とビタミンCをお勧めします。ビタミンCは腎臓の機能を正常化して、利尿作用をあらわします。できるなら、ビタミンCは1日に10gくらいとってみたいと思います。
 腎臓病が進行して、腎機能が極度に低下した状態を「腎不全」といいます。このときには、尿に出てゆくはずの尿素をはじめとする窒素代謝産物が血中に蓄積して、尿毒症の傾向になります。これがさらに悪化すれば、人工腎臓による透析や、腎臓移植を考えなければならなくなります。
 慢性腎不全となれば、窒素代謝産物を少なくするために、タンパク質の摂取量を減らさなければならなくなります。このようにして低タンパク食となれば、消耗を免れません。したがって、必須アミノ酸を点滴するか、あるいは口に入れるかしなければならなくなります。
 結局、タンパク質をとらずにはいられないわけですが、このようなときには、プロテインスコアが高く、乾燥状態のタンパク質含有量の高いものが望ましいといえます。
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2017年5月、
腎障害があると、医師からは低タンパク食を指導される。
しかし、これはおかしな話だよね。
腎臓=タンパク質なので、タンパク質の補給が不十分だと良くなるわけない。
高タンパク食+C10g。
加えて、ナイアシン3g、E(d-αトコフェロール)1200~2000IUも良いはず。
ホッファーの本に、腎不全で透析が必要と診断された患者が、ナイアシン3gで完治して医者も驚いた、という症例が載っていた。

2024年3月、
腎尿細管では、通常低分子の水分や尿素は濾過されて尿になるが、高分子のタンパク質や赤血球は濾過されずに尿に出ない。
しかし、糖質過多+タンパク不足ではタンパク質がAGEsとなり機能障害を起こす。
不飽和脂肪酸が自動酸化されれば、機能障害を起こす。
つまり、栄養障害で腎尿細管の隙間が広がり、赤血球、タンパク質が漏れ出すようになり、血尿、タンパク尿となる。

結局、コラーゲン形成障害により、タンパク尿、血尿を生じる。
コラーゲン=タンパク質+鉄+C。
プロテイン+低糖質食。
不飽和脂肪酸の自動酸化の予防にはE。
腎臓への血流を改善させるためには、ナイアシン、Mgが効果がある。


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