軽度アルツハイマー型認知症の女性

症例;80代前半、女性。
数年前から内科で降圧薬の投与を受けている。
R5.8頃から曜日が分からなくなった。
当日の予定が思い出せず、忘れてしまう。
夜が寝られないので内科でマイスリー10mgの処方を受けている。

ブログを読んだ同居の娘同伴で、R5.9当院受診。
HDS-R19点、数唱3/4、遅延再生1/6。
MMSE23点。
足腰が痛い。
元々糖質が多かった。
少し前から、プロテイン20g*2と低糖質食を開始している。
塩を”ぬちまーす”に変えた。
→マイスリーは中止し、クエチアピン12.5mg*2に変更。
MCTパウダー3g*2、塩化Mg入浴開始。
ナイアシンアミド、C1000開始。

一週後再診、
初診時のBUN27.0、フェリチン47、ALP33。
MCTパウダー、塩化Mg入浴を開始した。
クエチアピン12.5*2では中途覚醒あり。
→クエチアピン12.5*3に増量。
フェロミア、プロマック処方。

R5.10、
夜はよく眠れるようになった。
落ち着きが出てきた。
ナイアシンアミド*6、C1000*3。

R5.11,
明るくなり、しっかりした。
足腰の痛みが軽減した。

R5.12、
元気になった。
日付が分かるようになった。
HDS-R27点、数唱4/4、遅延再生5/6。
MMSE27点。
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・マイスリーなどの睡眠導入剤は認知機能を落とすので、悪影響のないクエチアピンを選択。
・プロテイン+MCTパウダー+低糖質食+鉄で栄養状態が改善し、認知機能が改善。
・ナイアシンアミド+Cで気持ちが安定し明るくなった。
・塩化Mg入浴で痛みが軽減した。

結論;
高価で治療効果の乏しい認知症治療薬は必要ない。
適切な栄養管理にて3ヶ月で改善できる。


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