21世紀の自然治癒の健康相談ー13、便秘

三石巌:全業績ー6、分子栄養学の健康相談、より

1)65歳の男性、1年前から便秘で、売薬や医者の薬をもちいてきました。便意はあるのですが、トイレに行くとそれがなくなり、結局、浣腸をしてしまいます。レントゲン検査で、腸に異常はないといわれました。治療法を教えて下さい。
2)35歳の男性、15年前から、夕食ごろになるとかならず下腹部痛がおき、用便をすませて横になって休むと回復する、というのが習慣になりました。その後、梅肉エキスをすすめられ、三日間やったところ、それから10年間便秘がつづいています。現在、腹痛はありませんが、腹部がはっています。
3)19歳の女子学生、1年前まで、腹が鳴ってよく下痢をしていました。最近は腹がはって、重苦しい感じがあります。そして、便秘がつづいては下痢をし、また便秘という調子です。夏でも冬でも、腹が冷えると、急に尿意をもよおして下痢をします。病名や療法を教えて下さい。

私のアドバイス、
 便通は、大腸の蠕動によっておきるものです。蠕動があれば、便意がおきます。大腸の蠕動がいちばんよくおきるのは、朝食時と朝食後です。だから、朝食後にかならずトイレにはいる習慣をつけることが、便通の正常化にとって、第一の条件となります。
 また、大便の半分近くは、大腸菌、乳酸菌などの細菌です。だから、細菌にエサをやって便の量を増やすことは、便秘を防ぐ条件の一つになるように思います。細菌の好むエサは、野菜、アルファルファなどのセルロース(繊維素)や、梅肉エキス、プルーン、リンゴなどのペクチンです。どれも多糖体ですが、こういうものを十分に食べると、便通がつきやすくなります。
 便秘に関係する消化管は大腸ですが、ここにいるいわゆる有用菌は、すくなくとも20種あるといわれます。その20種の生活する場所はそれぞれ決まっていて、その棲み分けが乱れると、細菌の活動がスムーズにゆかず、下痢や便秘をおこします。下腹を冷やしたときの下痢や、多糖体の不足からくる便秘は、まさにそれだと思います。
 ここに訴えられたような頑固な便秘が、サツマイモやプルーンであっさり解消するとは思えません。しかし、こういうものの役割は無視できますまい。けいれん性便秘がストレスの形とみられたとき、私の立場からすれば、高タンパク食とビタミンCを勧めたいと思います。目的は、ストレスに強くなるためです。ビタミンCは緩下剤にもなります。
 なお、大腸の蠕動をおこす筋肉のためにビタミンB1が必要なことも、見逃してはなりますまい。また、大腸壁の粘膜の正常化にビタミンAが必要なことも。考慮の価値があるでしょう。
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プロテインを飲むだけで便秘が解消する人がいる。
そういう人は、タンパク不足が便秘の原因。

Cを飲むだけで便秘が解消する人がいる。
そういう人は、C不足が便秘の原因。

一方、プロテインや鉄を飲むと便秘になる人がとても多い。
そういう人は、Mg不足が便秘の原因。
Mg不足による便秘が最も多い。
クエン酸Mg、もしくはアミノ酸キレートMgを200mg*2(分二)で開始。
改善が不十分なら便秘が解消するまで増量。
1日1200~2400mg必要な方もいる。

結論、便秘にはプロテイン+C+Mg。
お腹が緩くなったら、
1)Mg中止、これで改善される方がほとんど。
2)C減量、これが必要な方は稀。

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