精神科の薬を減らしたい(2023年版)
 
他院に治療中の患者で、減薬希望で当院を受診される人が多い。
薬=代謝酵素阻害作用。
代謝酵素=タンパク質。
つまり、タンパク不足があると薬が効かず、追加処方で投薬量が増えてしまう。
タンパク不足の解消なしには減薬は困難。
プロテインを飲むと薬の効きが良くなる。
第一選択はプロテイン+高タンパク/低糖質食。
BUN目標値は20、フェリチン目標値は150。
ナイアシンアミド500*6+C1000*3+Mgの併用が効果がある。
 
A)うつ病、不安障害;
注意点は、
1)プロテイン+高タンパク食を継続していると、抗不安薬・睡眠導入剤の効きが格段に良くなる。
朝、日中の眠気が強まれば減薬。
2)プロテインを継続していると、高用量の抗うつ薬で躁状態、ハイテンションとなる危険性が高い。
最も危険なのは、高用量のイフェクサー。
短期間で225mg→150mg→75mgまでに減らす。
次に危険なのは、高用量パキシル。
パキシル40mgは直ちに20mgに減らす。
 
罹病期間が長いと上記の量からのさらなる減薬には時間がかかる。
気持ちが落ちなくなり、気持ちが安定したら減薬してゆく。
通常1~2年かかる。
 
B)躁うつ病、統合失調症;
躁うつ病、統合失調症ではフラッシュが出にくい。
減薬より前に、プロテイン20g*2+ナイアシン500*6+C1000*3を確実に飲めるようになることが最優先。
罹病期間によって対応が異なる。
発病後1~3年程度なら、3~6ヶ月程度で大幅な減薬が可能。
発病後10年以上経過していれば、減薬はかなり慎重に年単位で行う必要がある。
一年に10%~20%程度の減薬は可能。
躁うつ病で気分安定薬(リーマス、テグレトール、デパケン)を減薬するのは極めて危険。
 
*精神科薬は努力して減らすものではなく、継続的に栄養を補給して、薬が必要ない状態を目指す。
*体調が改善すれば、今まで決して飲み忘れることがなかった定期薬を飲み忘れるようになる。
この段階になれば毎日1回の服用が、隔日服用、3日毎服用にできる。
 
 
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