間違いだらけの健康常識-1

×(バツ) 飽和脂肪酸は悪い

 20年ほど前の本には、「飽和脂肪酸は動脈硬化、心疾患、脳卒中の危険因子である」と書かれています。こちらは今となっては大間違いです。
脂肪酸は「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の大きく2つに分けられます。飽和脂肪酸は、常温で固まり、溶ける温度が高いタイプのバターやラードなどです。不飽和脂肪酸は10~20℃程度の室温でも固まらないタイプのサラダ油やオリーブオイルなどです。
そして、これら2つの中にもそれぞれ分類があります。
飽和脂肪酸の中には短鎖脂肪酸(バターなど)・中鎖脂肪酸(MCTオイル、ココナッツオイルなど)・長鎖脂肪酸(バター、ラード・牛脂など)に分類されます。
中でも、中鎖脂肪酸は長鎖に比べ消化吸収が早く、すぐにエネルギーとして使われるので体に脂肪が蓄積されにくいとされています。
 不飽和脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分類されます。多価不飽和脂肪酸の中に、オメガ3、オメガ6、オメガ9という種類があります。
さて、不飽和脂肪酸の最大の弱点は、ビタミンEの解説でもよく出てくる「不飽和脂肪酸の自動酸化」です。
「不飽和脂肪酸の自動酸化」は自然界でも、体内でも起こりますが、酵素反応をともなわないので代謝ではありません。つまり、時間の経過とともに不飽和部位が酸化して、過酸化脂質になってしまう現象です。過酸化脂質とは「サビ」のようなものです。
揚げ物や炒め物など加熱調理すると、酸化が促進されてしまいます。冷凍マグロ、魚の干物は不飽和脂肪酸が酸化していますから、口にしないほうが良いでしょう。三石先生もそう記されています。
 健康に良いとされているオメガ9系のオリーブオイルも、時間の経過とともに酸化し、健康に悪い油となってしまいます。必ず遮光瓶に入っているものを選んで、冷暗所に保存して、短期間で使い切ってください。
 また、菓子類やマーガリン、フライドポテトの揚げ油などに多用されているトランス脂肪酸は、最も体に悪い油です。アメリカの一部の州では使用禁止になっています。ファストフードや加工食品に多いので、できるだけ避けてください。
一方、飽和脂肪酸は不飽和部位がないので不純物が入っていなければ、100年経っても酸化されません。酸化しにくくエネルギーに変換されやすい、とても健康に良い油です。揚げ物も酸化されやすいサラダオイルではなく、飽和脂肪酸であるラードなどを用いる方が良いでしょう。
中鎖飽和脂肪酸であるMCTオイルも良質な脂肪酸を摂ることができます。他のオイルと同じようにMCTオイルにも使用期限が記されていますが、酸化されませんので本来は不要だと思います。
脂肪酸はATPを量産できる材料、大事なエネルギー源です。良質な飽和脂肪酸を積極的に使うようにしましょう。
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飽和脂肪酸:
炒め物は、バター、ラードで。
コーヒーにMCTオイルを入れたり、プロテインにMCTオイルパウダーを入れて使用。
自分は、毎朝コーヒーにふるさと納税で手に入れたギーを入れている。

オメガ6系不飽和脂肪酸:
一般的な植物油は使わないようにする。
今すぐ捨てた方が良い。

オメガ9系不飽和脂肪酸:
オリーブオイルは偽物が多いため自分は摂取していない。
使うとすれば本物を選び、短期間で使い切る。

オメガ3系の不飽和脂肪酸:
オメガ3系のインカインチオイル、サチャインチオイルなどは、加熱すると酸化するため、サラダなどに使い、短期間で使い切る。
自分はクリニックの冷蔵庫で保管してあるクリルオイル1000mg*2を毎朝飲んでいる。

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