不整脈

心臓を損傷するカテコールアミンの作用を中和させるマグネシウムの能力は、まさに奇跡で、不整脈のような急性心臓発作の副作用の多くを防ぐことができる。
マグネシウム不足は心拍異常をもたらすが、多分これはマグネシウムが心筋細胞内のカリウムとナトリウムの濃度を正常に保つ役割を果たしているためであろう。
カリウム・ナトリウム・カルシウム・マグネシウムが一定のバランスを保持していれば、心筋の収縮は正常となり、正常な心拍が維持される。
心筋内にあるペースメーカーがポンプ作用を作り出し、これが心臓中を移動する。
不整脈が起こるのは、次のような場合である。
すなわち、他のあまり適切でない心臓の部位が、中枢ペースメーカーの役割を無理やり果たさざるを得なくなった時、つまり血管閉塞による酸素不足で中枢ペースメーカーが損傷したり、過敏化したりした場合である。
こうした血管の閉塞は薬品(カフェインを含む)、ホルモンの不均衡、あるいはマグネシウムの不足が原因で起こる。
こうして新しくできたペースメーカー部位は、さらにマグネシウム不足の影響を受けやすいが、マグネシウム治療で治癒できるので、60年以上にわたって行われて効果を挙げている。

また、マグネシウムは心室性不整脈の治療にも用いられている。
これはうっ血性の心臓疾患で、心臓が弱っているため、鼓動のたびごとに心臓の中身を空にすることができない状態になるものである。
さらに、マグネシウムは冠状動脈バイパス手術などの心臓手術前後にも投与が行われる。
すべてこうした研究の示すところでは、マグネシウム静注によって心室性不整脈の頻度が低下するから、心筋梗塞発症直後に、高容量のマグネシウム静注をいち早く行うのがよい。(奇蹟のマグネシウム)

心血管疾患(CVD)とMg~その1
https://ameblo.jp/kotetsutokumi/entry-12374051354.html
心血管疾患(CVD)とMg~その2
https://ameblo.jp/kotetsutokumi/entry-12374309123.html

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