DNAにはタンパク質のつくり方が書いてある

「すべての不調は自分で治せる」より

「タンパク質が十分量あれば、DNAが勝手に病気を治してくれる」というと、驚かれるかもしれません。
 分子生物学によりますと、生体はDNAによって制御されています。したがって、健康を損ねている人の体では、DNAの指令が完全に遂行されていないということになります。
 DNAにはアミノ酸の配列を決める設計図が書かれています。その情報に基づいて、生体の維持に必要なタンパク質がつくられていく、という仕組みになっています。遺伝子からの情報が転写され、翻訳されてタンパク質が合成されるのです。
 DNAには、生命を維持するための設計図が書かれている、すなわち、それはタンパク質のつくり方である、というわけです。
 この転写、翻訳によってタンパク質がつくられていくことを専門的な言葉で「コーディング」といいます。
 合成されたタンパク質は、細胞内でその働きを終えると、速やかに分解されます。必要なタンパク質を合成し、また分解、合成。つまりこのタンパク質の代謝が保たれていることが「生きている」ということなのです。
 コーディングが滞ってしまうと、そこで代謝障害が起きてしまうことになります。この代謝障害が、さまざまな慢性疾患の原因、ひいては万病の元となってしまうのです。
 具体的には、タンパク質が不足した状態で代謝をしなくてはならなくなり、使い古したアミノ酸が再利用されることになります。古いアミノ酸にはミネラルや原子団が結合しており、変形をきたしています。古いアミノ酸を使ったタンパク質は、免疫作用から「非自己」と判断された場合、リウマチなど自己免疫疾患の原因となります。
 古い廃材を使って家を建てても、良い家はできないのと同じです。


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