ビタミンの必要量を決定する因子

1.遺伝子
両親、祖父母が90歳前後と長寿の家系の人はビタミンの必要量が少ない。
短命家系、がん家系、脳卒中家系、心臓病家系の人はビタミンの必要量が多い。
ビタミンは酵素反応の補酵素として働きます。
主酵素はタンパク質です(すなわちタンパク不足では話にならない)が、個人個人で主酵素のアミノ酸配列が異なるため、補酵素との結合しやすさが異なります。
補酵素との結合しやすさ=確率的親和力(三石先生)、もしくは生化学的個体差biochemical individuality(ロジャー・ウイリアムス)。
つまり、遺伝子的弱点をもっている人は、補酵素との結合力が低いため、酵素反応がスムーズに行くためには補酵素であるビタミン濃度を高める必要があります。
B群、ナイアシン、Cなどの水溶性ビタミンは必要とされるビタミン量に100倍の個体差があると言われています。
三石先生はCの必要量は、500mg~10gの個体差があると言われていました。

*ただし、遺伝子的弱点を持った人は遺伝子の呪縛によって運命づけられているのではなく、「食事とビタミンで克服出来る」ことを強調しておきます。

2.精製糖質摂取歴
砂糖、小麦、白米などの精製糖質の代謝には、膨大な量のビタミン、ミネラルが消費されるため、長年の精製糖質過剰摂取により深刻なビタミン不足、ミネラル不足を来します。
米の胚芽の部分には白米を代謝するためのビタミン、ミネラルが含まれています。
白米はその胚芽を除去しているのですから、ビタミン不足、ミネラル不足になってしまうことが理解出来るはずです。
さらに重要なことは、長年のビタミン不足は「ビタミン依存症(ホッファー)」となっているため、その改善には極めて高用量のビタミンが必要になります。
つまり20歳代の人より50歳代の人の方がより多くのビタミンを必要とする。
ビタミン依存症を来しやすいビタミンとしては、B1、ナイアシンなどがあります。

注意)それなら玄米なら良いのではと言う考え方をする人がいますが、玄米のフィチン酸は鉄、亜鉛の吸収障害を引き起こしますので鉄不足の人は要注意です。

3.身体の状態、病気があるか否か
ホッファーは末期癌の治療に高用量のビタミンを使用していました。
例えば、Cは12~40g。
ホッファーは癌の予防には治療に用いる量の1/3~1/2で十分であると述べています。
癌に限らず、病気の治療には予防よりも高用量のビタミンが必要となります。

結論:
1)個人個人によりビタミンの必要量は全く異なるため、”貴方はどれだけの量が必要である”とはっきりとしたことは言えない。
2)各個人が、上記の3つの条件を考慮に入れて自分で必要量を判断する必要がある。
3)ただし、A)B群、ナイアシン、Cなどの水溶性ビタミンや、Eには過剰症はないこと、B)いつもOMNSで言われているように、”ビタミンは過剰を心配するより不足が問題である”ため、多めに摂取した方がメリットが大きいはずです。

ちなみに自分は、
A,25000IU
B1,150~200mg
ナイアシン、2000mg
C,6~8g
D,5000IU
E,1000~2000IU

元記事はこちら

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