輸血による鉄過剰症

自治医科大学内科学講座血液学部門、鈴木隆浩先生の講演資料より http://www.riona.jp/seminar/pdf/seminar151010report.pdf#search='%E9%88%B4%E6%9C%A8%E9%9A%86%E6%B5%A9+%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AA%E3%83%81%E3%83%B3'

http://www.jichi.ac.jp/zoketsushogaihan/tetsufinal.pdf#search='%E9%88%B4%E6%9C%A8%E9%9A%86%E6%B5%A9+%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AA%E3%83%81%E3%83%B3'

輸血後鉄過剰症は血液内科領域では重要な問題となっている。
鉄過剰症の診断は、実際の臨床場面では、血液中の血清フェリチン値を測定している。血清フェリチン値は体内鉄量を示す良いマーカーであるが、血清フェリチン値を変動させる原因が複数あることにも注意が必要である。病態を判断する際はフェリチン値が鉄過剰によるものか、別の原因によるものかを判断する事も重要である。血清フェリチン値を上昇させる疾患としては、がんや造血器悪性腫瘍、慢性肝障害、慢性炎症、自己免疫疾患、感染症が知られている(解説;細胞が壊れる病気=ミトコンドリア膜にある鉄が血液中に流出)。

総赤血球輸血量40単位患者の75%は血清フェリチン値が1000ng/mLを超え、輸血後鉄過剰症となると臓器障害を引き起こす。輸血後鉄過剰症への対処としては鉄キレート療法があり、鉄キレート剤を使用することで臓器障害を予防、改善できる。輸血後鉄過剰症では血清フェリチン値500~1000を維持目標とする。
フェリチン値500以上=軽度鉄過剰症
フェリチン値1000以上=鉄過剰症で臓器障害
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鉄剤投与による鉄不足の改善目標フェリチン値は100
全く危険性のない安全な治療であることがわかると思います
毎月400例の女性に鉄剤を処方しています
今まで700-800例に鉄剤を投与したはず
しかし、鉄過剰症は一人もいない
15-50歳女性ではどうやってもフェリチン値が100に届かない人が多数
腸管から吸収されるのはタンパクと結合した鉄であり、鉄イオンではない

鉄過剰症は、フェジン頻回静注や輸血により血管内に直接鉄を入れる場合のみに生じる
フェジンはタンパクと結合していない鉄イオン

下記ファイルも参照を
鉄不足があるとガンになりやすい
https://www.facebook.com/tokumi.fujikawa/posts/923996531050005


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