なせ、医師は栄養のことを知らないのか?ミネラル研究は無視されるのか?

なぜマグネシウムは取りざたされないのか
 大多数の人が学校で栄養の教育を受けていない。それでは医師はどうであろうか?信じられないかもしれないが、医師も通常は医学校で栄養とか栄養補給について学ぶことはない。医師は病気を勉強しているのであって、健康について勉強しているのではないからだ。医師を訪れるのは、健康改善か病気予防のためだと誰もが考える。ところが、医師には患者に対してどうすれば健康でいられるかについての教育を受けていない。しかも、患者は医師の指示がなければ、生活習慣を変える気を起こさないことが多い。患者は、もしビタミンがそんなに重要なら、医師からビタミン剤を飲むよう指示が出るはずだと考えるからである。ところが、栄養学は医学的学問分野ですらない。筆者が1970年代に医学校に通っていた頃もそうだったし、さらに現在でもなお、変わっていない。栄養学は医師の専門外なのである。

製薬会社の投資対象は医薬研究、ミネラル研究は無視
 医学は1度に1つずつの症例を個別に研究する。さらにその症例について病因を1つ、それを処置する医薬を1つ求めようと試みる。医学研究が抱える偏りが、特許の取れる薬品研究を行わせることになる。特許薬なら市販に漕ぎ着けるのに金のかかる研究であっても最終的には採算が取れるからである。誰にも異論がないところであるが、マグネシウムは健康保持・疾病予防を始め、あらゆる生命活動に不可欠である。それにも関わらず、無視されてきたのは、一般栄養剤として販売したのでは利益が得られないためである。マグネシウムは特許の対象とならないから、製薬会社がマグネシウム研究に取り組むことはない。マグネシウムに広告費が割かれることはない。これに対して、何億ドルもが処方薬の広告に費やされている。栄養素がメディアの注目を浴びることはない。
 さらに事態を悪くしているのが、過去20年にわたり、大学への資金拠出の大部分が製薬業界によってなされていることである。製薬業界の主たる投資対象は医薬の研究なのである。科学的医業は医薬を優先していて、栄養素への資金投入を考慮することはない。医師もまた昔の研究を無視している。何年か前には、医師もマグネシウムが心臓病に有望である可能性について聞いていたかも知れないが、それ以降は新たな研究を全く見聞きしないから、マグネシウムによる治療には成果がみられないのだろうと推測してるのである。
(奇蹟のマグネシウム、より)
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著者はアメリカの医師だが日本でも全く同じ状況
自分が医師になった30年前より、現在の研究は製薬会社主導となっている
15年前、”エビデンス”という言葉が跋扈するようになって製薬会社の医師支配が強まっている

自分はこれは異常な事態だと感じるが、多くの医師はそうだとは感じていない様子
皆、長期投与のデータが全くない新薬をバンバン使う
これじゃあ医療費は増え続けるよね

マグネシウムが重要、鉄が重要と言っても、医師は知識がないのでそれが理解できない
研究費もつかない
しかし、この状況をどうにかして変えたいと思う