統合失調症を改善させる食事とビタミン、ミネラル
 H29.1.12改訂

1)炭水化物(精製糖質)を可能な限り減らす=糖質制限
精製糖質(白米、小麦粉、砂糖)は統合失調症の症状を悪化させるため可能な限り減らす。
米、パン、麺はを可能な限り減らす。
お菓子は禁止。
果糖を液体で摂ることは止める。つまり、野菜ジュース、果物ジュース、コーラ、スポーツドリンクは禁止。

2)十分量の蛋白質(アミノ酸)を摂取する
蛋白質の不足があると統合失調症の症状を悪化させる。
遺伝子DNAが設計図通り働くよう、原料(蛋白質)は十分量摂取する。
プロテインスコア換算にて毎日体重の1/1000、つまり60kgの人なら60g/日。
プロテインスコアから見ると植物性蛋白質より動物性蛋白質の方が効率が良い。
卵3個で20g、豚肉100gで13g、チーズ100gで20g、豆腐100gで3gの蛋白質。
女性では、蛋白質不足では鉄不足になりやすいため鉄剤も服用する。
→毎日、卵2~3個+肉と魚200g+チーズ

3)ビタミンB3(ニコチン酸、ナイアシン)3g+ビタミンC3g
水溶性ビタミンであるため1日3回に分けて服用。
水溶性ビタミンは過剰投与による毒性はない。
iHerbで購入できるナイアシン500mg錠。
フラッシュの出ないナイアシンアミドは効果が乏しいため、必ず「ナイアシン」を購入を。
B3の副作用はホットフラッシュ(顔面紅潮)、少量から体に慣らしてゆく。
1日1錠から開始、慣れてフラッシュが出なくなったら2錠、3錠と徐々に増量。
Cはドラッグストアで買える市販薬で対応。

4)B50コンプレックス
B1=B2=B3=B6=50mg入っている。 
iHerbで購入可能。
1日2錠、副作用は全くない。

5)ミネラル
亜鉛、マグネシウム、セレン、マンガン。
ミネラルは過剰投与にて毒性があるため、注意が必要。
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*まず、1)2)3)4)をしっかり行う
発病後1年以内の患者は1ヶ月程度で症状は消失し、抗精神病薬投与量は最少量で済むようになる。
発病後10年以内の患者では1年程度で症状が劇的に改善し、抗精神病薬の量を劇的に減らすことが出来る。

ナイアシンは60~70%の患者に有効。
B6+亜鉛は20%の患者に有効。

元記事はこちら
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(2016.9.21記)
2年前のFB初めての記事、「統合失調症を改善する食事とビタミン、ミネラル」、および現在の考え

2年前の記事:
 https://www.facebook.com/tokumi.fujikawa/posts/654311298018531
 
1)十分量の蛋白質(アミノ酸)を摂取する、
われわれが持っている遺伝子(DNA)は代謝酵素などの蛋白質の設計図
つまり、DNAが設計図通り働くよう、原料(蛋白質)は十分量摂取する
プロテインスコア換算にて毎日体重の1/1000、つまり60kgの人なら60g/日
プロテインスコアから見ると植物性蛋白質より動物性蛋白質の方が効率が良い
卵3個で20g、豚肉100gで13g、チーズ100gで20g、豆腐100gで3gの蛋白質
若い女性では、蛋白質不足になると鉄不足となり貧血になりやすい
→毎日、卵+肉+魚を摂取する

2)炭水化物(糖質)を減らす=糖質制限
過剰な糖質はインスリン分泌を促し、「慢性炎症」を起こして細胞を「糖化」させる
精製糖質(白米、小麦粉、砂糖)は直ちにインスリンを分泌させるため避ける
ゆっくり吸収されてインスリン分泌が少ない低GIの糖質はある程度摂取しても構わない----玄米、全粒粉の小麦粉、イモ類等の根菜類 
果糖を液体で摂ることは避けるーーー野菜ジュース、果物ジュース
スポーツドリンクは飲まない

3)ビタミンB3(ニコチン酸、ナイアシン)3g+ビタミンC3g
いずれも水溶性ビタミンであるため1日3回に分けて服用
水溶性ビタミンは過剰投与による毒性はない
高用量B3は国内製品にはないため輸入品を用いる(amazonで購入可)
B3の副作用はホットフラッシュ(顔面紅潮)、副作用があれば減量
Cは市販薬で対応

4)ω3脂肪酸(EPA,DHA)~EPA+DHAで1500mg~2000mg
amazonで購入できるnow ultra-omega 3がお勧め
処方薬ならエパデール、ロトリガ

5)活性型ビタミンB6(ピリドキサミン)
B6はLトリプトファン→ナイアシン代謝の補酵素として働く
50mg-100mg(~250mg)、1-2回
他のビタミンB1,B2,B12,葉酸を含むビタミンB-complexとして服用
amazonで購入できるLife Style B-50 complexがお勧め

6)ミネラル
上記1)ー5)で効果が乏しいようなら下記を追加する
亜鉛50mg、セレン60μg、(+マンガン30mg)
遅発性ジスキネジア等の抗精神病薬の副作用を軽減させる
ミネラルは過剰投与にて毒性があるため、注意が必要
*3-6ヶ月で精神症状の改善が期待でき、抗精神病薬の投与量を減らせる可能性がある

文献
1)ホッファー:統合失調症を治す.第三文明社、2005.
2)大沢博:食事で治す心の病、1.第三文明社、2004.
3)大沢博:食事で治す心の病、2.第三文明社、2005.
4)ホロビン:天才と分裂病の進化論.新潮社、2002.




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2016.9.21 現在の考え:
高タンパク/低糖質食が最も重要で必須
BUNが5とか6の人がとても多い、最重症のタンパク不足もしくはアミノ酸代謝異常
砂糖、ジュース、穀物を止めることで速やかに幻聴、注察妄想、被害関係妄想などの陽性症状が軽減、消失できる

ナイアシンは70%の人に有効、糖質を減らせば1~2g/日
B50コンプレックスは20-30%の人に有効
活性型B6(ピリドキサミン)でない普通のB6でも効果はある
ミネラル処方(Fe,Zn,Mg)も有効
ω3はほとんど効果がない

発病後1年以内なら一ヶ月程度で完治可能
発病後10年以内なら一年程度で大幅な症状改善、大幅な減薬も可能
発病後10-20年なら一年程度で半数の症例で症状改善
発病後20年以上なら手遅れで効果なし

陰性症状=糖化によるニューロンの変性
統合失調症は”糖害”、糖質による糖化を受けやすい体質
ピルビン酸からアセチルCoAへの代謝でナイアシンを補酵素とする代謝酵素の確率的親和力が先天的に極度に低い
もしくは、クエン酸回路でのB6を補酵素とする代謝酵素の確率的親和力が先天的に極度に低い